「遊牧」2014年8月号
「遊牧」(代表:塩野谷仁)2014年8月号から。蝶のような組体操がほろにがい 種村佑子(特別作品)アルパカのモダンスタイイル夏来る 久保筑峯大型書店奇妙な夏に誘われて 関戸美智子空蝉のふしぶし力ありにけり 吉岡純子磯巾着岩波書店に居て久し 大畑...
View Article「陸」2014年8月号
「陸」(発行:中村和弘)2014年8月号から。出水跡清水寂(しず)かに湧きてをり 中村和弘大噴水次々珠産み少子国 杉山鮎水麦の秋馬の埴輪に尻の穴 小木曽あや子アメリカンチェリーの血の色が好き 青木夢子 *****************************************************Howard Jones - Look Mama
View Article「小熊座」2014年8月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2014年8月号から。奥羽山系その一襞に緑雨受く 高野ムツオ日刈忌のはるかなり野に杭打たれ 越髙飛騨男 ※八田木枯忌「アイロンをかけられたペニス」梅雨に入る 水月りの六月の空の暗さの変電所 佐藤成之*****************************************************1983 East-Berlin GDR Art...
View Article「澤」2014年8月号
「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2014年8月号から。鮭燻製尾部をくれたり尾鰭断ち 小澤 實衿口から抜くブラジャーや花疲れ 村上佳乃金魚の糞くびれのありて繋がれる 岡本春水行春の朽ち傾ける海上遊戯場(パビリオン) 川上弘美女子マラソン日焼け止め塗る腿から脛 嶋田恵一ねころびたき屋根減りにけり柿若葉 榮...
View Article【十五句抄出】吉村毬子句集『手毬唄』
2014年文學の森 吉村毬子(1962 - )の第一句集『手毬唄』が出た。 吉村は1990年、池袋西武コミュティカレッジ「現代俳句教室」で中村苑子に師事。1999年「未定」同人(2009年退会)を経て2004年「LOTUS」創刊同人。 句集の栞は安井浩司、志賀康、豊口陽子、福田葉子。...
View Article「里」2014年8月号
「里」(発行:島田牙城、編集:仲寒蝉)2014年8月号から。 「2014美濃大吟遊入選全句」というのが載っているが、それとは別に、去る7月6日に根岸の西念寺で「TOKYO俳s」なる大規模な句会があり、私も小林苑をさんの招きで何だかよくわからないまま朝顔市でごったがえす根岸に行って参加してきて、その時の入選句一覧まで掲載されている。私は時間ぎりぎりで朝顔市はほとんど見られなかった。...
View Article「Es崖線」第27号(2014年5月)
歌誌「Es崖線」(編集発行:加藤英彦)第27号(2014年5月)から。 なお、この雑誌名「Es」の後の部分が毎号異なる。 特集は「プロパガンダ」。 大津仁昭訳のルネ・シャール詩抄あり。 山田消児「佐村河内になりたくて―物語の中の作品と作者―」は角川「短歌」2014年4月号の「緊急特別企画 佐村河内氏問題を受けて」にまつわるエッセイ。...
View Article「井泉」第58号(2014年7月)
歌誌「井泉」(編集発行・竹村紀年子)第58号(2014年7月)から。 招待作品は蒔田さくら子の短歌15首「銀の匙」。 前号で私も参加したリレー評論「現在の批評はどこにあるか」、今号は島田修三「玉城徹の歌をめぐって」と大熊桂子「菱川善夫から穂村弘へ」。銀の匙おそろしきまで黒ずめるまでの時間はわが上(へ)にも過ぐ 蒔田さくら子レディガガの等身大の人形を抱けば音楽流るる仕組み...
View Article「のいず」第1号(2014年上)
「のいず」第1号(2014年上)というのを澤田和弥氏からPDFファイルでもらった。高井楚良・澤田和弥発行の超結社同人誌で年2回発行。この創刊号のみ見本誌で無料、第2号以降は年間購読料500円。 1人20句を発表していて、各篇に同人による鑑賞が既についている。他にエッセイ数篇。 以下全作から1人1句ずつ抄出。泥団子無間の闇に溶融す 園田源二郎(招待作家)春眠の津波は音を立てて来し...
View Article「ふらんす堂通信」141(2014年7月)
ふらんす堂のPR誌「ふらんす堂通信」141(2014年7月)で、なんと吉増剛造の新連載「蕪村心読」がスタートした。4ページほどの、例のルビ、カッコ多用の自由詩である(打ち込みでの引用は困難)。 愛読していた詩人と、思いもかけない同じ誌面での連載になってしまって、それはいいのだが、「BLな俳句」などではなく、もう少しふざけていないテーマの方がよかったかとチラッと思わないでもない。...
View Article【十五句抄出】鍵和田秞子句集『濤無限』
2014年角川学芸出版 『濤無限(なみむげん)』は「未来図」主宰・鍵和田秞子(1932 - )の第9句集。 2007年(平成19年)から2013年(平成25年)までの462句を収録。この間に著者は傘寿を過ぎている。...
View Article【十五句抄出】伊丹三樹彦『写俳集18 黄土の国びと(中国篇)』
2014年青群俳句会 伊丹三樹彦『写俳集18 黄土の国びと(中国篇)』は、先に刊行された『写俳集17 目玉寺と摩尼車(ネパール篇)』に続き、以前の写真と俳句をまとめなおしたもの。句は全て写俳集『隣人 ASIAN』(角川書店・1984年)からの再録。 中国といえば人民服に自転車の大群というイメージだった頃の作品群。大夕焼 帰心一途の銀輪群海知らぬ太陽落す 黄土の国長城の 北も 南も 虫時雨長城を...
View Article「円錐」第62号(2014 Autumn)
「円錐」(編集委員:澤好摩・橋本七尾子・山田耕司・今泉康弘)第62号(2014 Autumn)から。 特集は「澤好摩という座標」。 先頃、句集『光源』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した澤好摩について、坪内稔典、宇多喜代子、仁平勝、山田耕司、今泉康弘らが執筆。坪内稔典が受賞に関して書いているほかは、各人で澤好摩の来し方各時代を分担して概括している。 澤好摩作品鑑賞に小林恭二と恩田侑布子。...
View Article「LOTUS」第28号(2014年8月)
「LOTUS」(発行:酒巻英一郎、編集:丑丸敬史・表健太郎・九堂夜想・曾根毅)第28号(2014年8月)から。 特集は「LOTUSレポートⅠ―九堂夜想俳句作品評」。同人諸氏が九堂俳句に迫っている。 九堂夜想50句(新作ではなく既発表からの選出)も掲載。「海が見えた」を急勾配にするのは虹 古田嘉彦(特別作品)わが肉の狂院に鯤匿しけり 吉村毬子(特別作品)美少年八十八夜と知らず酔う...
View Article【十五句抄出】森山光章句集『実には在れども滅すと言ふ』
2014年不虚舎 森山光章という全く未知の人の「句集」だが、著者の来歴などは大井恒行さんのブログに書かれていた。 1990年3月に「俳句空間」新鋭作品欄・第三回新人賞準賞を受賞、15冊の著書があり、小説家、精神科医の帚木蓬生を実兄に持つという人らしい。 なお、この句集『実には在れども滅すと言ふ』にはノンブル(ページ数)が付されていない。〔一念三阡〕、全ては終わりの言之葉である、諾(ダー)!...
View Article「セレネッラ」創刊号(2014年9月)
「セレネッラ」創刊号(2014年9月)は、金子敦、中山奈々、中島葱男の3人によるネットプリント誌。 各6句と、短文「それぞれの一曲鑑賞」、好きな物の写真「My favorite things」各1葉を掲載。 中山奈々のツイートによると《ユーザー番号:Q1QGM84475 有効期間 9月22日 22時頃まで...
View Article「出航」2014年8月号
「出航」(代表:森岡正作、編集:堀口希望、発行:石川久)2014年8月号から。 A5判、58ページ。主宰による会員作品の一句鑑賞多数。中空のどこか焦げゐる麦の秋 森岡正作涼気汲む逢魔が時の観覧車聖五月食器重ねる音さへも 大森春子落雁のほろと崩るる桜冷 鈴木浩子四阿はどこも正面風薫る 篠原嘉代ラムネ抜く平成の子は親となり 井上好子ネクタイの結び目固く入学す...
View Article「麻」2014年8月号
「麻」(編集:松浦敬親、発行:嶋田麻紀)2014年8月号から。再生かも知れぬ蜥蜴の尾を踏める 嶋田麻紀鰻屋のうの字の長きことも憂し天の川入れてねまりぬ奥信濃 百瀬ひろし手に持てば何でも投げて裸の子 田中幸雪ホチキスの針飛ばさるる薄暑かな 井口あやこ *****************************************************Japan -...
View Article「MANO」第19号(2014年9月)
4人による川柳同人誌「MANO」(編集発行・樋口由紀子)第19号(2014年9月)から。 評論、小池正博「河野春三伝説」他を掲載。水っぽい体になって箱を出る 加藤久子色とりどりの毒を抱えて台所アルパカの居場所としての待合室 小池正博髪洗うときアメリカを忘れる 樋口由紀子次々と発見がある死に時は...
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