「陸」2015年1月号
「陸」(発行:中村和弘)2015年1月号から。鹿肉に腱ののこりて冬に入る 中村和弘靴に月映りてパントマイムかな 大石雄鬼(特別作品20句から)セーターに太平洋の照りかへす冬ざるるパワースポット一円も 吉本のぶこ(特別作品20句から)明日雪になるストロベリーショートケーキ...
View Article「小熊座」2015年1月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2015年1月号から。 渡辺誠一郎の「俳句時評」は「『昭和俳句作品年表(戦前・戦中篇)』の刊行」。どれも一宇宙を蔵し冬帽子 高野ムツオ被曝して桃の千本雪を待つ体内になほ戦火あり稲の花 上野まさい卑弥呼の卑邪馬台の邪に冬の雨 我妻民雄秋の蛇昨日捨てたる男とも 高橋彩子寒の鯉しずみしあとの底知れず 佐々木とみ子消えるなら枯野へ消える書斎ごと...
View Article「草樹」第55号(2015年1月)
「草樹」(発行:吉田成子)第55号(2015年1月号)から。水音が生きてゐるなり震災忌 岩本多賀史耳打ちの声漏れてをり濁酒 宇多喜代子コスモスに砕石の音近くして 高野美代子水族館のどれも不味そう日雷 東谷信子*****************************************************Lucy - Nice Age YMO cover [live]
View Articleオリビア写真館 Part1
2006年12月30日 2007年1月21日 撮影はnanoruhododewa_*****************************************************"Rain Tree" by Toru...
View Article「出航」2014年11月号
「出航」(代表:森岡正作、編集:堀口希望、発行:石川久)2014年11月号から。剣のごと竿持つて入る鮎の宿 森岡正作でで虫の太れる甲斐の国境噴水に真正面があるばかり 篠原嘉代津軽藩寺町通り白日傘 福島 茂何せむと上りし二階十三夜 鏡渕 操稲妻の骨ばかりなる醜さよ 石川 久甲冑に眼のある如き冷夏かな 芹田陽子サングラスどれを掛けても笑はるる 金子...
View Article「今」2014年冬-第8号
俳句同人誌「今」(編集・保坂敏子、発行・瀧澤和治)2014年冬-第8号から。 特集は「飯田龍太」「福田甲子雄」の2本。龍太特集は、大岡信(再録)、栗林浩の評論の他、文学碑除幕式の印象記を池内紀、鈴木豊一、金子兜太、宇多喜代子、黒田杏子、三枝昂之、榎本好宏、橋本榮治、横澤放川、細谷喨々、櫂未知子の15人が書いている。異形なる雲と思へど干菜かな 瀧澤和治布団干すアインシュタインの舌ほどの 原...
View Article「井泉」第61号(2015年1月)
歌誌「井泉」(編集発行・竹村紀年子)第61号(2015年1月)から。 招待作品は三井修の短歌「異形の神」15首。 リレー評論は「現在の批評はどこにあるか」が終わって「今、私が表現したいもの」、今号はやすたけまり、江村彩。 祝祭というには余りに淋しくて風中を舞う神また旗が 三井 修死者のカメラにのこりて噴火直前の山は一期の紅葉ちりばむ...
View Article【十五句抄出】高岡修『高岡修句集』
2014年ふらんす堂 高岡修(1948 - )『高岡修句集』は現代俳句文庫の1冊。 既刊句集6点からの抄録とそれ以後の作を収める。 高岡修は俳句誌「形象」で前原東作、前原誠、岩尾美義に師事。のち同誌の主幹に就任。詩誌「歴程」同人。 『高岡修全詩集 1969~2003』等の著作を持ち、土井晩翠賞、現代俳句評論賞等を受賞。 詩誌「ガニメデ」に俳論を連載中。落ちてくる空を見てより山葡萄...
View Articleオリビア写真館 Part2
2015年1月4日 撮影はnanoruhododewa_*****************************************************Iannis Xenakis - Keqrops 1986
View Article「鏡」第15号(2015年1月)
「鏡」(発行編集:寺澤一雄)第15号(2015年1月)から。 佐藤文香句集『君に目があり見開かれ』の書評が2本。執筆は笹木くろえ、村井康司。後者は佐藤の変拍子の多さを指摘。打ち揃ひメディチ家顔で餅搗くなり 大上朝美山岸寫眞館コスモスがここにない 佐藤文香干柿はビニール紐に繋がるる 寺澤一雄ペダル離してピアノふるへる十二月 村井康司ながながと数字が道に黄落期 谷...
View Article「らん」No.68(2015年冬)
「らん」(発行・鳴戸奈菜、編集・五十嵐進、西谷裕子、皆川燈)No.68(2015年冬)から。 著作集に未収録だった永田耕衣の文章「月士論」(「鶏頭陣」1936年1月号掲載)が発見され、今号から分載されている。「月士」は後の中島斌雄。 特集は「詩の原郷へ 永田耕衣/飯島晴子」。狐火や済んだことよと再稼働 片山タケ子円周率鯵の開きに顔ふたつ 山口ち加森が食うひしゃげた顔の幼稚園...
View Article【十五句抄出】五島高資句集『雷光』
2001年角川書店 だいぶ前に買った本の再読である。 五島高資(1968 - )の第2句集。1ページ1句組みで、全句作者による英訳付き。 著者は第1句集の『海馬』でスウェーデン賞を受賞。この『雷光』の後、『五島高資句集』『蓬莱紀行』を上梓している。...
View Article「ジャム・セッション」第6号(2014年12月)
「ジャム・セッション」(編集発行・江里昭彦)第6号(2014年12月)から。 江里昭彦と、中川智正死刑囚2人の同人誌。 中川智正「私をとりまく世界について(その5)」、江里昭彦「最高裁判事にして俳人」掲載。 第6号のゲストは松下カロで評論「受難の言葉 小宮山遠へのアプローチ」と作品「白鳥」22句を発表。 婚礼の夜白鳥が戸を叩く 松下カロ父母へ白鳥の羽散乱す...
View Article「pool」vol.8(2014年11月)
歌誌「pool」(編集:堂園昌彦、発行:松澤俊二)vol.8(2014年11月)から。 初見の雑誌だが、これが何と4年ぶりの発行だったらしい。 特集Ⅰは同人歌集評で、五島諭、山崎聡子、堂園昌彦、石川美南、山田航、内山晶太らの歌集が取り上げられている。 特集Ⅱは座談会「大きな歌、小さな歌」。東日本大震災直前の2011年3月6日に収録され、そのままになっていたもの。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part20
相変わらず何も読めない冬眠状態が続く。冊数がそれなりにあるように見えるのは、体調のいい日にまとめて4,5冊読んでしまうからである。...
View Article「堊」2015年2月号
「堊」(発行:高石直幸)2015年2月号から。波路はるかに船長室の鏡餅 高石直幸なにごともなき夕空を鷹とべり 鈴木実千代空港へ一直線の冬木立 坂口三千代欅落葉吹き溜まりてはまた吹かれ 宮原富美子
View Article「小熊座」2015年2月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2015年2月号から。全ページ秋風の湧く本が欲し 高野ムツオ歳晩は大盛カレーの湯気の中象の檻狐の檻の空虚かな 越髙飛騨男また増えてゐる隠沼に浮く落葉 津髙里永子村人の数より多し雪蛍 関根かななぜ芹の話か夢の鬼房と 浪山克彦ぬばたまの闇包まんと熊の皮 渡辺誠一郎山茶花とわかる暗さに帰宅せり 鯉沼桂子髪しろくなり初雪がもう近い...
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