「今」2013年夏-第2号
俳句同人誌「今」(編集・保坂敏子、発行・瀧澤和治)2013年夏-第2号から。 88ページと俳誌としては厚め(同人・会員が多い)。散文ページは写真も多め。 特集は「福田甲子雄」。...
View Article「MANO」第18号(2013年7月)
「MANO」(編集発行・樋口由紀子)第18号(2013年7月)から。 特集と銘打ってはいないものの、去る10月に亡くなった川柳界のリーダーで「MANO」の創刊同人でもあった石部明の追悼特集の色合いが濃く、評論・エッセイ4篇のうち3篇(佐藤みさ子、加藤久子、樋口由紀子)が石部明について。残り1篇は小池正博の「現代川柳の方法」。...
View Article「澤」2013年7月号
「澤」(発行・小澤實、編集・榮猿丸)2013年7月号は毎年一度の特集号で、今回のテーマは「アナザー文学としての俳句」。評論は梅﨑実奈、関悦史、林雅樹、相子智恵。 梅﨑さんはブックフェア「アナザー文学の現在―俳句を読まなきゃ文学は語れない」を企画した紀伊國屋書店の店員。...
View Article石田郷子監修『猫帖』
石田郷子監修『猫帖』は、メモ帳である。 点線で縁取られた、罫線無しの白いページが沢山あって、そこに自作句などが書き込める。 ただし点線の枠外に猫の名句も小さく刷り込まれている。 つまりメモ帳であると同時に石田郷子選による猫句集でもあり、奈良町は宵庚申(よいこうしん)や猫の恋 飴山 實百代の過客しんがりに猫の子も 加藤楸邨 といった大家による名句から子猫鳴く古きグランドピアノかな...
View Article「小熊座」2013年7月号
「小熊座」(発行・高野ムツオ)2013年7月号から。 「第6回佐藤鬼房全国俳句大会シンポジウム――鬼房俳句とみちのく――」の模様を収録。パネラーは田中亜美、神野紗希、矢本大雪、関根かな、司会は大場鬼奴多。全体に亡き鬼房に発言者たちが気押されている雰囲気。アオザイや国の形も女体にて...
View Article栗林浩『俳人 澁谷道―その作品と人』
2013年書肆アルス(非売品) 栗林浩『俳人 澁谷道―その作品と人』は、昨年『澁谷道俳句集成』で蛇笏賞を取った大正15年(1926年)生まれの女性医師俳人の来歴、各句集ごとの作風の変遷、代表句をコンパクトに紹介。新書版、本文111ページ。 澁谷道当人による編著『あるいてきた』(私家版)を別にすると、一冊にまとまった澁谷道に関するスケッチとしては最初のものか。...
View Article「あすてりずむ」第2号
「あすてりずむ」(編集発行・小早川忠義)第2号から。 3人が作品5句ずつと短いエッセイを発表。夏つばめ始発電車の一両目 後閑達雄線香の微かな反りや梅雨に入る 金子 敦塩素剤プールの底に跡まるく 小早川忠義 「あすてりずむ」はコンビニエンスストアのコピー機におけるネットワークプリントにおいて発行されるもの。 セブンイレブンでは予約番号 8BPPZDYT...
View Article「井泉」第52号(2013年7月)
「井泉」(編集発行・竹村紀年子)第52号(2013年7月)から。 「井泉」は歌誌だが、今回は巻頭の招待作品欄に拙作15句「ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』による9句他」というのが掲載されている。何故(なぜ)かそのとき哄笑せりと、小さなる砂場に父は火に囲まれて 高橋万里子顔知らぬ父をおもへばベスビオの上の梅雨なき国のあを空 竹村紀年子病む人に闘う光与えむか牙城のごとく京大病院...
View Article「絵空」vol.4(2013年夏)
「絵空」vol.4(2013年夏)から。 土肥あき子、中田尚子、山崎祐子、茅根知子の4人の同人誌。蒸籠ごと出されてゐたる柏餅 土肥あき子草矢放ちたり硝子の砕けたり 中田尚子形見とは黴に好かれてしまふもの 山崎祐子夕立の後の大きな硝子窓 茅根知子...
View Article「らん」No.62(2013年夏)
「らん」(発行・鳴戸奈菜、編集・五十嵐進、西谷裕子、皆川燈)No.62(2013年夏)から。 特集は「金原まさ子第四句集『カルナヴァル』を読む」で、月犬、M・M、嵯峨根鈴子の句集評と、他の同人たちによる一句鑑賞(金原まさ子は以前から「金子彩」の名で「らん」に参加している)。 丑丸敬史が「一身上の都合」で退会。日記には白い俳句が眠っている 五十嵐進月光がでで虫を抱きだきころす 金子...
View Article「ジャム・セッション」第3号(2013年6月)
「ジャム・セッション」(編集発行・江里昭彦)第3号(2013年6月)から。 江里昭彦と、中川智正死刑囚2人の同人誌だが、第3号はゲストとして高木晶子の10句が巻頭に。梅雨の傘うねり無遅刻無欠勤 高木晶子 中川、江里はそれぞれ16句、8句と、エッセイを掲載。河馬にさも似ん 服薬確認に口開けて 中川智正雨含み雲湧く 松本の夜のごとく...
View Article「里」2013年7月号
「里」(編集・仲寒蝉、発行・島田牙城)2013年7月号から。 何度か続けて投句してきた佐藤文香選句欄の「ハイクラブ」だが、先月妙にいろいろ句の締切が重なってしまって、私は欠詠。手の蟻を見つめてをりぬ認知症 美月バーコード読み取る音や梅雨晴間 秋山菜穂瓶のなか蝶とぶすごく大きな瓶 上田信治筍飯炊けば仏壇カタと鳴る 小林苑をちひさくてむらさきの花砂に触れ...
View Article「円座」2013年8月号
「円座」(発行:武藤紀子、編集:中田剛・小川もも子)2013年8月号から。春鹿となり訪ね来よ東大寺 武藤紀子風薫る植えしばかりのオリーブに 中田 剛麻薬犬の嗅いでゆきたるサングラス 秋山百合子新じやがの玉のごときをふかしけり 狩谷洋子*****************************************************Anton Bruckner...
View Article「川柳カード」3号(2013年7月)
「川柳カード」(発行:樋口由紀子、編集:小池正博)3号(2013年7月)から。 特集は「2010年代の川柳」で、飯島章友、湊圭史、きゅういち、兵頭全郎が寄稿。 後記によると、9月28日に大阪で「川柳カード」第2回大会があるらしい。ゲストに俳人の佐藤文香。おぼろ夜の椅子の数だけ臀部あり 榊 陽子ブタクサの視線の中で国造り 小池正博経営コンサルタントさんはセロテープ...
View Article「儒艮」vol.2(2013年8月)
「儒艮」(編集発行:久保純夫)vol.2(2013年8月)から。 松下カロの桑原三郎論「暴力としての言葉」等掲載。身に余る乳房のふたつ短夜 久保純夫(「藤田嗣治を眺めながら」)少年の白きスーツや日雷白桃やなかの胎児が透けてゆく 個人誌なので以下は全て招待作品。空耳のはじまる赤きかき氷 仲田陽子尺蠖が休んでいたり肩の上 城貴代美少女から少女へ投げし杜若...
View Article「鏡」第9号(2013年7月)
「鏡」(発行編集:寺澤一雄)第9号(2013年7月)から。夕顔や書斎の古代硝子壜 笹木くろえ謎多き人の年譜や濃紫陽花 森宮保子勝つためにできることなし走り梅雨 東 直子さやうなら魔術のやうにビール注ぐ 佐藤文香盛装の男炎帝より戻る 寺澤一雄ガムランのゆるき重さや熱帯夜 村井康司...
View Article「野の会」2013年6月号
「野の会」(発行:野の会発行所)2013年6月号から(中心になっているのは鈴木明氏らしい)。 註・フランシス・ベーコンベーコンの叫ぶ教皇野火を見た 鈴木 明川石の仏あまたや雪解水 高木信三日米使用共同区域草青む 岸本陽子...
View Article「翔臨」第77号(2013年6月)
「翔臨」(編集発行:竹中宏)第77号(2013年6月)から。 「震災二周年、いま俳句表現者として」という小特集があり、志賀康氏と私が寄稿。 《志賀氏の文中には「原初的なものへ」、関氏のそれには「終末のヴィジョン」の語がある。当然のことながら、震災を句材という範疇に投げ入れてすますわけにはゆかない。》(竹中宏、編集後記にあたる「地水火風」より)隠(こも)り滝たとへば女帝の背に僧形 竹中...
View Article【告知】第132回現代俳句協会青年部勉強会「俳句ヴァーサス」第二回 視覚vs聴覚 他
こういう勉強会があって私も登壇の予定です。 今週末に開催が迫っているのに予約状況がまだ空きが多いらしいので、お暇な方はどうぞ。==============================第132回現代俳句協会青年部勉強会俳句ヴァーサス 第二回...
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