「ガニメデ」vol.65(2015年12月)
詩誌「ガニメデ」vol.65(2015年12月)から。 俳人では50句詠で関悦史、増田まさみ、柘植史子、小野あらた、渋川京子、栗原憲司、佐山広平、ほかに林和清(14句)が登場。 近藤栄治による俳句時評が開始。第1回は小原啄葉句集『無辜の民』、『石牟礼道子全句集 泣きなが原』、市堀玉宗句集『安居抄六千句』、岸本尚毅『十七音の可能性 俳句にかける』について。 白髪の仏が満つる花野かな 林...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part30
西村寿行『双頭の蛇』角川文庫・1979年《夫婦が、安普請のアパートを脱けてようやく手に入れた念願のマンションで、隣室の男から受ける恐怖は日増しに大きくなっていった――。 隣室で飼いはじめた猫が向ける不気味な双眸と、可愛がっていたカナリヤの謎の死。妻が隣室の男から受ける、ねばりつくような変質者的視線。そして、ついに娘までも……。 続発する変事に、夫の心には隣の男に対する殺意が燃える……。...
View Article「円座」2015年12月号
「円座」(発行:武藤紀子、編集:小川もも子)2015年12月号から。 関悦史「平成の名句集を読む」第8回は、萩澤克子句集『母系の眉』についてだが、副題に誤植あり。「死の詩による再生」となっているが「死の」は余計。 子規の忌の近づくオクラ畑かな 武藤紀子落武者のごとくに歩め野分中 中田 剛菊人形「お市」とあらばさう思ふ 高木ひかるアトリエの椅子片寄せて虫の秋...
View Article【十五句抄出】藺草慶子句集『櫻翳』
2015年ふらんす堂 『櫻翳』は藺草慶子(1959 - )の第4句集。2002年から2015年夏までの239句を収録。 著者は山口青邨に師事。黒田杏子指導の木の椅子句会、古舘曹人指導のビギンザテンに学び、「屋根」「星の木」所属。...
View Article「外大短歌」第6号(2015年11月)
「外大短歌」(発行:東京外大短歌会、編集:永山源)第6号(2015年11月)から。 山頂の古城ホテルの空に見るアンダルシアの野の夕焼けを 三井 修踊るため生まれてきたい ふるさとの氷柱のような身体が欲しい 永山 源コーンからアイスが垂れてうつむけばどっと瞼に押し寄せるもの 木村 友新卒も既卒も冷たき黒を着て滅ぶる銀河の一部とならん...
View Article「都市」2015年12月号
「都市」(発行編集:中西夕紀)2015年12月号から。 栗山心の新・俳句月評は第32回の今回で終わり。矢野玲奈句集『森を離れて』、BL俳句誌「庫内灯」について。 大庭紫逢の「現代川柳考」はこの第22回が遺稿。 鹿踊り離村の子等の踊るなり 中西夕紀(いわき三句から)芋が煮えけり空海の中国語住民の多くは女熱帯夜 高木光香Youtubeの画面は粗く鳥渡る 栗山 心反り上がるレコード盤や巴里祭...
View Article「Es蝶を放つ」第30号(2015年11月)
歌誌「Es蝶を放つ」(編集発行:加藤英彦)第30号(2015年11月)から。 終刊号。 なお、この雑誌名「Es」の後の部分が毎号異なる。 特集は「現代短歌の先へ」。 青年も体内の水涸れゆけば少女のなかに露と消え去る 大津仁昭マイナンバー制にて計らるる丸見えのわたくしなどは私ではない 崔龍源ぬいぐるみのクマ、ウサギ、ブタ「逃げるとき連れていけるのはひとつだけ」...
View Article「船団」第107号(2015年12月)
「船団」(代表:坪内稔典)第107号(2015年12月)から。 特集は「昭和後期の俳人たち」、筑紫磐井・仁平勝・坪内稔典による座談会ほか。 終戦日テレビ出演生身魂 後藤雅文八月や戦争映画五本見て SEIKOサイダーを開ける瞬間水平線 藪田惠津子メゾチント生まれる時刻夏の星 山本みち子クマネズミかもと囁き梅雨の宿 谷さやん
View Article「堊」2015年12月号
「堊」(発行:高石直幸)2015年12月号から。 返り花髪長かりし阿蘇寝釈迦 高石直幸里神楽少年鬼の面つけて 坂口三千代先生ひとり大きな笊の次郎柿 山村恵子
View Article「遊牧」2015年12月号
「遊牧」(代表:塩野谷仁)2015年12月号から。 創刊100号記念号。十薬の誰を待つでもない時間 相澤泰子クリムトの金もわたしも黄落期 荒井 玲彼の世には祭太鼓を鳴らしゆく 井上けい子草取りに遅れて来たる人キリスト 大畑 等ボスポラス海峡からの隙間風 栗林 浩デューラーの視線たしかに虫の闇 坂間恒子こんなにも月に離れて白蜀葵 塩野谷仁火星接近桜鯛が好きですよ...
View Article「小熊座」2015年12月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2015年12月号から。 栗林浩「昭和・平成を読む(5)」は有馬朗人インタビュー前編。 第8回小熊座賞結果発表あり。 羽黒山五重塔は葛の奥 高野ムツオ死ぬ前に舐めるとすれば秋の虹鉈豆のここが勿来とぶらさがる 冬瓜やギリシャの神は妻恐れ 春日石疼抽象の都市に縺れて秋の蝶 増田陽一アコーディオンは旅する楽器秋燕 さがあとりまっさきにわが眼窩へと秋の風...
View Article「短歌ホスピタル」(2015年11月)
「短歌ホスピタル」(発行:鯨井可菜子・山崎聡子2015年11月)は何らかのかたちで医療の現場に身を置く若手歌人7人による、単発の歌誌。 北山あさひのエッセイ「医療の仕事の楽しみ方」、土岐友浩の評論「沈黙をめぐって」、田丸まひる・土岐友浩の精神科医対談「生き延びるための言葉をさがして」他掲載。 櫛つかふ腕が痛めり圧(お)しつづけし心臓すでになきこの夜を 小原奈美...
View Article【十五句抄出】益岡茱萸句集『汽水』
2015年ふらんす堂 『汽水』は益岡茱萸(1957 - )の第1句集。栞:星野高士・檀太郎・中島信也。 作者は「玉藻」同人。主にラジオ・テレビCMの企画演出を手掛けるフリーのコピーライター・ディレクター・プロデューサー。...
View Article【十五句抄出】大山雅由句集『獏枕』
2015年10月角川書店 『獏枕』は大山雅由(1947 - 2013)の第2句集で遺句集。 大山雅由は「河」を経て「隗」創刊。「清瀬市石田波郷没後40周年記念俳句大会(のち「清瀬市石田波郷俳句大会」と改称)」を発案・企画。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part31
あけましてめでとうございます。 冬場になってから病的に眠くて寝てばかりいるので、起きて座っていなければならない作業がほとんどできず、年賀状も一枚も書けないままになっていた(もともと頸椎が悪くて大量の手書き作業をやっていると気持ち悪くなってくるので、書くのは遅いのだが)。二日になった現在、ようやく少しずつ書き始めたところ。...
View Article【十五句抄出】豊里友行句集『地球の音符』.
2015年12月沖縄書房 『地球の音符』は豊里友行(1976 - )の第2句集。 豊里友行は「月と太陽(ティダ)」俳句会代表。写真家。...
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