「ジャム・セッション」第8号(2015年12月)
「ジャム・セッション」(編集発行・江里昭彦)第8号(2015年12月)から。 江里昭彦と、中川智正死刑囚2人の同人誌。 中川智正「私をとりまく世界について(その7)」、江里昭彦エッセイ「哀悼 山口剛氏」「声に、会いにゆく(後)」「一句鑑賞・小宮山遠句集『林棲記』より(後)」掲載。 第8号のゲストは私、関悦史で10句作品と「2015年の俳句寸感」を寄稿。 里近く「あれは躑躅」と不意に母...
View Article「澪」2016年1月号
「澪」(編集発行:松林尚志)2016年1月号から。 初見の雑誌。A5判42ページ。 第17回澪賞の発表あり。 今回、主宰の松林氏が連載「山茶花雑記(25)」で「「船団」の座談会と関悦史氏近業に触れて」というのを書いてくださったので送ってもらえた。 車椅子に天女の嫗秋髙し 松林尚志旧宮邸露台人なく秋深む 藤田 宏黒ぶどう濡れ難民の子の瞳 阿部晶子桜古木瘤黝黝と冬に入る...
View Article「らん」No.72(2016年冬)
「らん」(発行・鳴戸奈菜、編集・五十嵐進、西谷裕子、皆川燈)No.72(2016年冬)から。 特集は「詩の原郷へ 永田耕衣/折笠美秋」。 森川麗子が前号で退会。 此岸には落葉をえらぶ遊びなど 岡田一実未完成交響曲と穴惑ひ 片山タケ子わたくしの三人老いし三面鏡 鳴戸奈菜初時雨隣に越した戦争は M・Mむささびが乗っているのだドローンには 金子 彩立冬や蜂の巣箱に石が乗り...
View Article【告知】SSTライブほかいろいろ
今週末にライブがあるので、ついでに今年の前半あちこちに出向いてやることもまとめて告知しておきます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・SSTプレゼンツ「hike in three sounds」 1月31日(日) 15:00~ 六本木vanilla mood 2,000円+ドリンク代...
View Article「澤」2016年2月号
「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2016年2月号から。 朗々と歌留多読むなり和服の胸 小澤 實桐箱のうち塗箱や古歌留多 居心地の老いや懶惰や遅き春 高橋睦郎(季語練習帖) 五人で突つくのどぐろ一尾鰭も食ぶ 河辺柚里酒注いで煮干を噛みて冬至なり 中野文夫 鯛焼カフェ外の小椅子に女学生 森美代子をとこひとり機械もて稲刈り終へぬ 大谷景子厨房に自転車仕舞ふ夜寒かな...
View Article「都市」2016年2月号
「都市」(発行編集:中西夕紀)2016年2月号から。 俳句月評は今号から北杜青・吉川わるの交替制。 薬師寺の僧十四名蕪汁 中西夕紀反りのなき長刀を当て鮪切る重ねたる陶器のひづみ冬椿 ままごとに似て砂金採紅葉川 森 有也雀蛤にスカートは皆ゴムに 野川美渦
View Article「セレネッラ」第6号(2015年12月)
ネットプリント誌「セレネッラ」第6号(2015年12月)から。 参加3人の各6句と短文「それぞれの《クリスマス》」を掲載(短文にも反歌的な句がついているので1人計7句になる)。寒波来るカレーの福神漬真つ赤 金子 敦 梟のまなこのなかの夜に眠れ 中山奈々 ラジカセの捨てられてあり冬の浜 中島葱男
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part33
今月は締切作業が多かったわりには冊数だけはそれなりに読んでいる。疲れて起き出していられず、茫漠と横になっていた時間がそれだけ長かったわけで、『ふらんす堂通信』の資料に読み始めたBLものばかりがどんどん増えていく。 装幀の懐かしさで買ったのは井上光晴、勝目梓、半村良、土屋隆夫、土師清二など。...
View Article【告知】第1回海の俳句全国大会
東日本大震災後に「プロジェクト傳」によるいわき市復興支援ツアーが組まれ、そこの俳人たちからの呼びかけで、私も四ッ谷龍、鴇田智哉、宮本佳世乃、相子智恵さんらとともに何回か参加したのだが、この度、そちらで全国俳句大会が催されることになった。当日句の選者には四ッ谷さんも入っている。 第1回は2016年7月18日(月・祝)らしい。詳細はこちら。
View Article【十五句抄出】加藤知子句集『アダムとイヴの羽音』
2014年3月ジャプラン 『アダムとイヴの羽音』は加藤知子(1955 - )の第1句集。 著者によるあとがき以外、序文、跋文等はなし。 加藤知子は「海程」「拓」会員。実母の介護中から俳句を始めたという。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part35
このところ遠出続きで疲れやすいせいか(明日は明日で名古屋で「円座」シンポジウムである)、肝心の送っていただけている結社誌・同人誌等に目を通すのが間に合わなくなってきて、ここも何のブログやらわからなくなってきた。単行本の句集などは寝ながら読めるのだが、雑誌類を寝床に持ちこむ習慣がないのが敗因か。...
View Article「円座」2016年4月号
「円座」(発行:武藤紀子、編集:小川もも子)2016年4月号から。 関悦史「平成の名句集を読む」第10回は、田中裕明句集『夜の客人』について。 初しぐれ雀に眉のありぬべし 武藤紀子餡か蜜かうつほぐさよりあふるるは 中田 剛人はふり夜を狐火の奥の村 近藤茂子ファンファーレ振る精悍なブーレーズ石切り場 二宮真弓元朝や日当たりて海青くなる 髙木ひかる鏡張りのダンススタジオ山は雪...
View Article「遊牧」2016年4月号
「遊牧」(代表:塩野谷仁)2016年4月号から。 金箔を透かせば加賀の花野かな 栗林 浩絵ろうそく朧に解けてゆく肉声 矢野千代子河豚料理屋は“まっつぐ”と大川のホームレス 中村かつらじゃがいもに芽幾何学はむずかしい 高橋公子次の間の椿が声をあげており 坂間恒子別人格が夫に棲みつく冬の蜂 中村かつら 大畑等氏へ「いい酒があるよ」はるかな初松籟...
View Article「香天」2016年4月号
「香天」(編集発行:岡田耕治)2016年4月号から。 クラクション長く響かせ雪女 岡田耕治理科室に集まってくる春愁春深し象舎に戻る象の影 杉山久子(招待作品)飴玉の微かなる罅春の虹 金子 敦(招待作品)マフラーの編み目から出るさびしい指 石井 冴(特別作品)触れられぬ輝きのあり雛飾 谷川すみれ
View Article「秋草」2016年4月号
「秋草」(発行編集:山口昭男)2016年4月号から。草つらら水音遠くより来たる 山口昭男水漬く枝に鳥ののりたる寒さかな 石崎圭太春寒の畳に傾ぐ紙の鶴 三輪小春物枯るる中に医院の立看板 橋本石火踊り場に春といふもの十五才 横内正人
View Article「小熊座」2016年4月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2016年4月号から。 栗林浩「昭和・平成を読む(9)」は大串章インタビュー前編。 争える鶴が望遠鏡の中 高野ムツオ鶴万羽数えて人も滅ぶなり凍裂の木となり土方巽待つ戦争や葱いっせいに匂い出す全身をたましいとして蛇眠る大寒や机上にアイヌ古謡集 阿部菁女春の雨他人の傘が濡れてゐる 津髙里永子山眠る夢のまにまに烽火上ぐ 渡辺誠一郎生きるとは影おとすこと冬田道...
View Article「澤」2016年4月号
「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2016年4月号から。トーストの薄焦春の立ちにけり 小澤 實海峡の水の揺れをるわらびかな十年後人類ありや蕗の薹花冷や鏡の中の貌づくり 高橋睦郎(季語練習帖)ワイングラスに大吟醸や女正月 髙取恒子わし摑みに牡蠣をのせたりお好み焼き 美倉かんなインフルエンザ接種子は踏張るも引きずらる 高橋まり子料理記事切り抜く父やどてら着て...
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