【十五句抄出】大崎紀夫句集『ふな釣り』
2016年7月ウエップ 『ふな釣り』は大崎紀夫(1940 - )の第8句集。 作者は「俳句朝日」「短歌朝日」元編集長。「WEP俳句通信」編集長。結社誌「やぶれ傘」創刊主宰。...
View Article「舞」No.70(2016年7月)
「舞」(編集発行:山西雅子)No.70(2016年7月)から。 第2回舞賞発表あり。受賞=陰山恵、受賞者論=神野紗希。少し寝てまだ途中駅諸葛菜 山西雅子 ゴスロリ少女の磁器めく肌や街薄暑 陰山 恵(舞賞受賞作品から)迷ひ込む書庫のごとくに青葉谷切除せし乳房やや惜し桃を食ぶ
View Article「儒艮」vol.18(2016年8月)
「儒艮」(編集発行:久保純夫)vol.16(2016年8月)から。なめくじらところを選び膨らみぬ 久保純夫夕櫻舌がふたつに裂けてゆく男根を遡りゆく櫻かな溶接の音の途切れし夷草 曾根 毅(招待作品)真白な猫が生まれるポップコーン 原 知子(招待作品)伝言は蚊柱払ふ手のかたち 嵯峨根鈴子(招待作品)弔電が読まれ素麵流れけり 松下カロ(招待作品)
View Article「ぶるうまりん」32号(2016年6月)
「ぶるうまりん」(編集発行:山田千里)32号(2016年6月)から。 今号から編集発行人が上記に変わった。途中まで描き筍を茹でる 吹野仁子(特別作品)あらかたは消えて影だけのマラソン 普川 洋(特別作品)星ひとつ消えてルドンの眼のひかり 三堀登美子
View Article「里」2016年4月号
「里」(編集:中山奈々、副編集:小鳥遊栄樹、同人会長:仲寒蝉、発行:島田牙城)2016年4月号から。 特集は《しばかぶれ第一集の胞子にまみれる》で、中山奈々の句他の鑑賞。 堀下翔「俳句雑誌管見」第24回は藺草慶子句集『櫻翳』について。 恋の猫頤揉めと膝に来る 谷口智行性欲のありつつ眠る黒揚羽 ローストビーフ夜桜が下剤のやうに効いてゐる 喪字男日本語の発音の良き夏ドレス...
View Article「紫」2016年7月号
「紫」(発行:山﨑十生)2016年7月号から。脚本は無視して桜ふぶくのだ 山﨑十生前菜はタラの芽主菜は万緑 渡辺まさる白魚の眼とひかろりあふ星あまた 森壽賀子五人産んだ尻を豊かに潮干狩 折原野歩留
View Article「LOTUS」第33号(2016年6月)
「LOTUS」(発行:酒巻英一郎、編集:丑丸敬史・表健太郎・九堂夜想・曾根毅)第33号(2016年6月)から。 今年1月に65歳で亡くなった同人の流ひさし(森久)追悼号。その誌上句集、インタビュー等を掲載。 久方の空気の破片さるすべり...
View Article「川柳カード」第12号(2016年7月)
「川柳カード」(発行:樋口由紀子、編集:小池正博)第12号(2016年7月)から。 マイナンバー忘れあの世の戸が開かぬ 草地豊子じゃがいもの顔をしていて怒られる 樋口由紀子1960年代に鬆が出来て 石田柊馬誰にでも身体をよじる絆創膏 湊 圭史味噌風に仕立てられたらもうおしまい 兵頭全郎
View Article「秋草」2016年8月号
「秋草」(発行編集:山口昭男)2016年8月号から。 おどろきは蜥蜴の色の中にあり 山口昭男草書には余白の多し五月雨 立川由美子注射器の血のくらくらと若葉光 山崎 英
View Article「円座」2016年8月号
「円座」(発行:武藤紀子、編集:小川もも子)2016年8月号から。 関悦史「平成の名句集を読む」第12回は、高山れおな句集『荒東雑詩』について。 円座五周年シンポジウムの補足企画、パネリスト各人が当日話しきれなかったことなどを書く「遅れてきた大団円」の連続掲載が開始。其の一は松本邦吉。 巨船ゆくごとく藤波動きけり 武藤紀子くらげてふ自在な君よ夏来る 小川もも子白靴のつぎつぎふえて展望台...
View Article「らん」No.74(2016年夏)
「らん」(発行:鳴戸奈菜、編集:五十嵐進、水天、皆川燈)No.74(2016年夏)から。 特集は「嵯峨根鈴子第三句集『ラストシーン』を読む」。 風光る彼の世の妣のオルガンも 水天山百合の香にまみれ円卓の騎士 片山タケ子オリーブ油にパン浸し肺うすみどり 服部瑠璃乱鶯と音あわせする父と母 藤田守啓たったひとつの花文字探す旅なのか 皆川 燈牙欠けた般若はずかし春の月...
View Article「鷹」2016年8月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2016年8月号から。 舶来の時計重たき卯波かな 小川軽舟夫待つ妻の宵寝や夏蒲団 田を植ゑて夕空広くなりにけり 奥坂まや家系図の先細りなる冷酒かな 加藤静夫雷を獲るものが独歩を轟かす 竹岡一郎卓の上伏せし団扇の少し浮く 髙柳克弘
View Article「篠」Vol.177(2016年7月)
「篠」(主宰・発行:岡田史乃)Vol.177(2016年7月)から。 せんべいの匂ひ広がる春の闇 岡田史乃たましひは鳩のかたちや花は葉に 辻村麻乃
View Article「里」2016年7月号
「里」(編集:中山奈々、副編集:小鳥遊栄樹、同人会長:仲寒蝉、発行:島田牙城)2016年7月号から。 サンダルの足を選びて蟻のぼる 上川拓真(「この人を読みたい」欄新作10句から)汗の子を抱き公園の一部となる 小豆澤裕子人ひとり欠きたる町や赤とんぼ 島田牙城本州をはみだしている草いきれ 月野ぽぽな冷奴色川武大亡き後の 媚庵美しく飽きてプールといふは縁...
View Article【十五句抄出】山本敏幸句集『断片以前』
2016年8月山河俳句会 『断片以前』は山本敏幸(1946 - )の第3句集。阿部完市による選句の有無、つまり阿部完市死去の前と後で、句集は二部に別れる。 作者は「豈」同人。...
View Article「鏡」第21号(2016年8月)
「鏡」(発行編集:寺澤一雄)第21号(2016年8月)から。 金魚ゆらゆら接吻をするなら早うせよ 越智友亮三ノ丸跡に県庁更衣 佐川盟子虹二重もうパエリアの出来る頃 笹木くろえ友情や水着のごとく花カンナ 佐藤文香空豆と白葡萄酒の婚姻よ 村井康司水芸で立ち向かひたる女将かな 三島ゆかり剪定に忙し東京大学は 寺澤一雄
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