【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part46
異常な眠気が出ることが少なくなってきたので、多少本も読みやすくなってきた。半村良や小松左京が最近古本でぽつぽつ見つかるので、その辺を再読している。 保坂和志『遠い触覚』河出書房新社・2015年《生と死、フィクションとリアル、記憶、感情、肉体、魂……2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。》 国枝史郎『十二神貝十郎手柄話』...
View Article【十五句抄出】武藤紀子句集『冬干潟』
2017年2月角川書店 『冬干潟』は武藤紀子(1949 - )の第4句集。跋:中田剛。 作者は宇佐美魚目に師事、長谷川櫂に兄事、「晨」「古志」同人を経て、「円座」創刊主宰。...
View Article【十五句抄出】中村國司句集『明日も生きてゐる感じ』
2017年3月文學の森 『明日も生きてゐる感じ』は中村國司(1949 - )の第1句集。跋:白岩敏秀。 作者は「白魚火」同人。...
View Article「セレネッラ」第11号(2017年3月)
ネットプリント誌「セレネッラ」(編集:中島葱男)第11号(2017年3月)から。 ゲストに池谷秀子が参加。 春満月そは大いなる糖衣錠 金子 敦美術館最後の(春の闇の)部屋 中山奈々木の芽時街に言葉の溢れをり 中島葱男涅槃会の誰にも会はぬ廊下かな 池谷秀子
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part47
先月持ち直したかと思いきや、また背の重苦しい凝り、微熱がひどくなって、何も読めない日が多くなった。 それでなくても遠出の用件が多かったので、まんがらんどの閉店セールのBL本をちょっとずつ消化しているだけのような状態。...
View Article「今」2017年春-第17号
俳句同人誌「今」(編集・保坂敏子、発行・瀧澤和治)2017年春-第17号から。 日輪の暈疾く消えて孕鹿 瀧澤和治かまくらの中あかあかと三姉妹 加藤 勝 海抜セロメートル雪一直線 横内悦子水平に進む海亀神の旅 高野公一(会員・春の作品特集)
View Article「面」第121号(2017年4月)
「面」(発行:高橋龍)第121号(2017年4月)から。 年譜、「戦時下の東京と西東三鬼」、「師弟対談 西東三鬼・三橋敏雄」、GHQ検閲文書の影印(三鬼の広島に関する4句が消されている)等を掲載。 一喝を待つ歳晩の塩の壺 渋川京子背高きまま老いたれば花野見ゆ 遠山陽子法科大学院全灯ともす無月かな 山本左門反り気味に双(ふた)つ尖(と)んがる春の峰 高橋 龍
View Article【十五句抄出】ふづき句集『水掻き』
2017年4月マルコボ.コム 『水掻き』は、第6回百年俳句賞――大人のための句集を作ろう!コンテストの最優秀作品を冊子化した、ふづき(1961 - )の句集 作者は2007年、夏井いつきのカルチャー教室で句作開始。...
View Article【十五句抄出】岡田耕治句集『日脚』
2017年3月邑書林 『日脚』は岡田耕治(1954 - )の20年ぶりの第2句集 作者は鈴木六林男に師事。「花曜」「光芒」を経て「香天」創刊代表。...
View Article「都市」2017年4月号
「都市」(発行編集:中西夕紀)2017年4月号から。 人のゐて火を作りをり春磧 中西夕紀金箔の冴えもキトラの天文図 桜木七海冬紅葉東京タワー縮みけり 砂金 明
View Article「らん」No.77(2017年4月)
「らん」(発行:鳴戸奈菜、編集:五十嵐進、皆川燈、結城万)No.77(2017年4月)から。 特集は《岡田一実第一句集『小鳥』・第二句集『境界-border-』を読む》。 つぎつぎになりゆくいきほひ火の蠍 五十嵐進未来は過去からやってくるという臓腑一望にセブンイレブンという枯野 山口ち加飛びおりるのにいいお部屋冬うらら M・M春の地球や球形に空気満ち...
View Article「鷹」2017年4月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2017年4月号から。 インタビュー《俳人を作ったもの 第10回》は片山由美子(聞き手・髙柳克弘)。向き合へる湯宿の座椅子春浅し 小川軽舟傘の骨ほきほき畳む春の虹裏山のある家羨し雛用意 布施伊夜子悪女来てあやとりにつきあへといふ 竹岡一郎スーパームーン寒林隅々まで応ふ 志賀佳世子一塊の寒さのごとく猫戻る 黒澤あき緒
View Article「奎」0号(2016年12月)
「奎」(代表:小池康生)0号(2016年12月)から。 「創刊の言葉」によると関西の若手の受け皿がないとの声から立ち上げられた雑誌らしい。 初雪を眼鏡フレーム噛みながら 小池康生借景てふ大菊のある小菊かな 仮屋賢一室咲や母が勝手に買ふ下着 野住朋可ひとのかたちを知るために編む毛糸 野名紅里
View Article「奎」創刊号(2017年3月)
「奎」(代表:小池康生)創刊号(2017年3月)から。 巻頭インタビューに《俳人 稲畑汀子》。 裏向きに問題配る冬青空 小池康生外套のマネキン細き手首して 野名紅里紀伊国屋句集売り場に春コート 大池莉奈少年はピンクが好きで初氷 小倉喜郎家出セヨと呼びかけてくる冬北斗 栗田 歩
View Article【十五句抄出】古田嘉彦『展翅板』
2017年3月邑書林 『展翅板』は古田嘉彦(1951 - )の第3句集。「工房ノート」収録。 作者は「吟遊」「LOTUS」同人 以下、後半の句はキリスト教信仰についての長い前書きが付く句が多いが前書きは省略。...
View Article【十五句抄出】小島俊明句集『花桐』
2007年9月ふらんす堂 『花桐』は小島俊明(1934 - )の第3句集。帯:飯田龍太、跋文:松林尚志。 作者は詩人、翻訳家。訳書にサン=テグジュペリ『星の王子さま』(中央公論新社)、アンリ・ミショー『アンリ・ミショー詩集』(思潮社)、ピエール・クロソウスキー『バフォメット』(ペヨトル工房)、ピエール・ジャン...
View Article【十五句抄出】関根千方句集『白桃』
2017年3月ふらんす堂 『白桃』は関根千方(1970 - )の第1句集。序句:長谷川櫂。 作者は「古志」所属。 短夜や大紫が今ここを鯛焼の腹やはらかくあたたかく凍えたる万年筆を懐に龍の玉父知らずして父となるポロックの描きしは梅の花ざかり横綱にはりついてゐる浴衣かな母となり夏木のごとく子を抱く人類はみな着ぶくれて動物園...
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