「あざみ通信」NO.11(2013年8月)
川柳作品集をよく出しているあざみエージェントのPR誌「あざみ通信」NO.11(2013年8月)から。花図鑑開けばステルス戦闘機 むさし死ぬ時は少女に戻れプチトマト *****************************************************Depeche Mode - People Are People
View Article「陸」2013年9月号
創刊40年を迎えた「陸」(発行:中村和弘)2013年9月号から。 この号と次号の2回、「同人作品評」欄は関悦史。動輪の空転見えし雲の峰 中村和弘鶏頭を抜けば斎庭(さにわ)に罅はしる区役所の噴水に昼憩ふなり 古屋恵美子路面電車咳のごとくにあらはるる...
View Article「小熊座」2013年9月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2013年9月号から。波となりまた緑陰を一人過ぐ 高野ムツオ夢ありて麺麭を這うなり黴の花馬冷す雲は思考を繰り返し 大場鬼奴多街にある小さき谷底ダチュラ咲く 松岡百恵*****************************************************ASTOR PIAZZOLLA "ADIOS NONINO"
View Article『東日本大震災句集 わたしの一句』(宮城県俳句協会)
宮城県俳句協会編『東日本大震災句集 わたしの一句』(宮城県俳句協会)という冊子が出ました。 1人1句で計1,261句収録。頒価1,000円です。 まだ通読できていないものの、以下、たまたま目についた句から。 「助けて」の声が聞こえる春夕焼け 仙台/荒舘佳純16歳 妙齢の地震に殉職梅の花 塩竈/及川源作 71歳 塩害の田を見て農夫呆然たり 仙台/木村ひろ美 69歳...
View Article「静かな場所」No.11(2013年9月)
「静かな場所」(発行:対中いずみ)No.11(2013年9月)から。 17ページの薄い冊子ながら作品が粒揃い。 招待作品に津川絵理子。むかひあふ食堂の椅子新樹光 津川絵理子夏の山ブルドーザーの黄の孤軍黙考の大金蠅は打ち難し雪の日の息ながく言ふさやうなら 満田春日或る夜のかすかに苦きキャベツかなライト兄弟のマフラーもかく靡きたる...
View Article「門」2013年10月号
「門」(発行:鈴木節子、編集:長浜勤)2013年10月号から。 今年4月、主宰の鈴木鷹夫が死去。以後、現在の体制になった模様。 「十月の俳句」というコーナーに拙句が引用されたので送ってもらえた初見の結社誌。58頁とやや多め。失ひしもの偉大なる瓢かな 鈴木節子いつまでの無人の書斎遠く蝉観阿弥忌けふが期限の生卵 白井健介白南風や上野の象に会ひにゆく...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part5
この書影シリーズ、もともとネット上にもろくに上がっていない古いSF、推理小説のカバーデザインが好きなので始めたようなものなのだが、最近そちら方面があまり読めていない。...
View Article「草樹」48号(2012年11,12月)
「草樹」(草樹編集部編集/吉田成子発行)48号(2012年11,12月)から。お供へはノート鉛筆原爆忌 吉田成子鰯割くことせつせつと指の腹 宇多喜代子センサーで花動きだす晩夏の窓 伊藤はる子(特別作品「列島を歩く(1)」から)とろろ汁後先なくて落ちにけり 斎藤芳男(特別作品「列島を歩く(1)」から)秋暑しいびつな爪の切りがたく...
View Article豆句集『みつまめ』その三粒目(2013年立冬号)
豆句集『みつまめ』その三粒目(2013年立冬号)から。 参加者は井上雪子、梅津志保、西村遼の3名と吉野裕之。脱ぎ捨てのいちにちどこからが月光 井上雪子地下の書庫から八月の十字路に 西村遼月光や抜きつ抜かれつ犬の影 梅津志保 *しまはれて冬の手紙となりにけり...
View Article「陸」2013年11月号
「陸」(発行:中村和弘)2013年11月号から。 「同人作品評」欄は森須蘭。稲車廃墟の中に蹲る 中村和弘炎天へ捻子一本を買ひに出る 町山直由西日負ふジグソーパズル仕上がるまで 大瀬つとむ独りにはラファエロ・ミケランジェロ暑し 大石雄鬼*****************************************************Stravinsky Le Sacre du...
View Article【マンガ】鈴ノ木ユウ『コウノドリ』1,2
普段マンガはほとんど読まなくなってしまっているのだが、鈴ノ木ユウ『コウノドリ』は俳句関係者にも一応紹介しておく義理があるような気がする。 というのは、アンソロジー『新撰21』のスポンサー様が医師だったので、私も産科医たちがいかに過酷な状況を強いられているかを数年前から何となく知るようになり、暗然としていたからである。...
View Article「麻」2013年10月号
「麻」(編集:松浦敬親、発行:嶋田麻紀)2013年10月号から。履物を揃へてをりぬ月白に 嶋田麻紀台風に揉まれし草の薄れかな 松浦敬親一人居の男分葱を鋏切り 高橋逸郎*****************************************************Markevitch Beethoven 7ª
View Article「小熊座」2013年11月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2013年11月号から。 俳句時評は渡辺誠一郎から武良竜彦に交代。新美南吉の童話に始まって原発、時局批判的な内容に終始。 最後に数句ほど紹介されるだけだが、新美は詩、短歌、俳句も残しているらしい。《木枯の消えゆく昼の洋燈かな 新美南吉》残夢残生残月これも豊の秋 高野ムツオ騎馬武者のあとオヒシバとチカラシバ 阿部菁女放射能稲穂は痩身かがやかせ...
View Article「鷹」2013年11月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2013年11月号から。 竹岡一郎の俳句時評は「攝津幸彦の韜晦(4)」。次回もさらに続く模様。螺子つくる家族経営西鶴忌 小川軽舟梨剥く手サラリーマンを続けよと夏萩や死者の白髪こそ耀ふ 奥坂まや愚かなるテレビの光梅雨の家 高柳克弘太陽に寿命ありけりトマト食ふ 兼城...
View Article「井泉」No.54(2013年11月)
歌誌「井泉」(編集発行人:竹村紀年子)No.54(2013年11月)から。 俳誌ではないのだが一度寄稿してから送ってくれる。 今回の招待作品は川柳、松永千秋の「遊ばない」。 パンドラの箱から洩れてくる洩れてくる 松永千秋 壁に向かって突進をせよ生たまご母さんだよと青鷺がやって来る 終戦のその日サイゴンにいたと言い赤き画鋲を地図に刺す父 東眞秀子 少年はランドセル背負ひ見せくれぬ...
View Article「里」(発行:島田牙城、編集:仲寒蝉)2013年10月号
「里」(発行:島田牙城、編集:仲寒蝉)2013年10月号から。 特集は「九里順子句集『静物』を動かす」。 ビニールプール立てかけてある楓の木 九里順子お出かけの母は楕円の水玉で 靄っているスカイツリーに水を撒く 伊嶋淡々野澤菜に脳ありとせば濡るること 島田牙城共喰ひを終へし鈴虫鳴きはじむ 谷口智行杉箸でまづは二つに冷奴 ひらのこぼ 新宿や乳房つぎつぎ漂着す...
View Article「円錐」第59号(2013 Winter)
「円錐」(編集委員:澤好摩・橋本七尾子・山田耕司・今泉康弘)第59号(2013 Winter)から。 小特集は澤好摩句集『光源』評で、山田耕司、高山れおな、関悦史、味元昭次、今泉康弘。 他に「戦後派俳人作品鑑賞(9)」、特集・高柳重信Ⅲとして今泉康弘「月下の伯爵――リラダンと重信(3)」等。 少年を呼びつつ羽化の蝉這いぬ 味元昭次死火山の近くある日ののどぼとけ 原田浩佑...
View Article「一角」(2013年11月)
これが創刊号となるらしい短歌同人誌「一角」(編集発行:土岐友浩)というのが送られてきた。 寄稿者は小林朗人、大森静佳、吉田恭大、吉岡太朗、東郷眞波、川嶋信敬、服部真理子、平岡直子、関澤哲郎、土岐友浩。 特集は「五島諭の一角」。 《五島さんは中学の頃、「ナイナイ」を知らなかった。けれども「昭和のいる・こいる」ならば知っていた。》(関澤哲郎「わたしの五島さん」)...
View Article徳永政二 川柳・藤田めぐみ 写真『フォト句集3 くりかえす』
2013年あざみエージェント 徳永政二『フォト句集』の三冊目。写真が先にあって、それに川柳をつけているらしい。 人間を揺らす樹があり揺らしてもらう 靴をビニール袋に入れて空を見にゆく 空に塗るあなたをうすくうすく塗る 蜘蛛の巣の少し破れて私たち*****************************************************Simple Minds - Alive And...
View Article「雷魚」96号(2013年11月)
「雷魚」(編集:寺澤一雄)96号(2013年11月)から。 特集は「松下道臣『足形』を読む」。マネキンに戻す大きな夏帽子 平佐悦子脱ぎきれぬ皮一枚や今年竹 太田うさぎ白牡丹ネガフイルムに黒く咲く 小林幹彦 *****************************************************Joseph Beuys in München
View Article
More Pages to Explore .....