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Channel: 閑中俳句日記(別館) -関悦史-
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「塵風」第7号(2011年7月)

 「塵風」(発行:斉田仁)第7号(2011年7月)から。  月蝕の街に佇むひとりひとり   啞々砂 美女の骨組み老女の骨組み盆踊り   井口 栞 春月に産卵をする腐女子たち   伊豫 雪曲り来るリムジンの長さかな   笠井亞子 蛤に翅あるそんな日もありぬ   ことり 春空やシーツが遠くまで飛んで   小林苑を 眼底を女医に覗かれいて余寒   斉田 仁 玄関へ来て一対の田螺鳴く   佐山哲郎...

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「努」第144号(2018年7月)

 「努」(発行:小山森生)第141号(2017年12月)から。  ならべ干す雨傘ふたつ花は葉に   小山森生 春霖や戦時もんぺの江戸小紋   木全富子            

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「秋草」2018年7月号

 「秋草」(発行編集:山口昭男)2018年7月号から。  河内より人の来てをり杜若   山口昭男 山腹の甍明りや田を植うる 剥製の死なぬ眼や五月雨   三輪小春 考へる人の三角筋に蝶   丸山せんかう 木の家に傷の多くて夕朧   野名紅里      

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【告知】「俳都松山×俳句ポスト50周年 ~秋高し俳句ポストの五十年~」(松山市民会館)

 9月29日に松山市で、また俳句対局に出ます。観覧者募集中。  対戦するのは高野ムツオ、坊城俊樹、岸本尚毅、関悦史、北大路翼の5人。  以下、松山市HPから。    *  松山市では、俳都松山の俳句文化に親しんでもらうため、「俳都松山俳句ポスト」を設置しています。...

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「ぶるうまりん」36号(2018年6月)

 「ぶるうまりん」(編集発行:山田千里)36号(2018年6月)から。   狐火を追いかけている深夜バス   生駒清治 深まきマフラー少年未来を吸う   及川木栄子 数列を一瞬に記憶風光る   齋藤 泉        

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「左庭」39号(2018年4月)

 詩誌「左庭」(編集発行:山口賀代子)39号(2018年4月)から。  海行かな湿疹消えぬ父連れて   江里昭彦 大陸の糞尿父にまだ臭う 長旅の夕餉はいつも卵焼      

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「夢座」第178号(2018年5月)

 「夢座」(発行人・渡邉樹音)第178号(2018年5月)から。  面伏せて摘みゐる魔界の彼岸花   齋藤愼爾(追悼・石牟礼道子から) さみしくて深傷(ふかで)の天掃く箒草 墓地にひとつ大きな時計がほしい春   佐藤榮市 無人駅さるすべりの砂丘で燐寸擦る   森 英利 箸置きは青いビードロ夏兆す   渡邉樹音     

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「港」2018年7月号

 「港」(発行:大牧広、編集:折原あきの)2018年7月号から。  おふくろの焼きし目刺しに遂に会へず   大牧 広 広告の減りゆく車内鳥ぐもり   衣川次郎         

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【十五句抄出】赤野四羽句集『夜蟻』

2018年7月邑書林  『夜蟻』は赤野四羽(1977 - )の第1句集。 著者は現代俳句新人賞受賞、無所属。   選ばれぬものの王宮花は葉に 巨大なラーメン並ぶ国道の雪晴 ゆっくりと心臓のなる蒲団かな 僕らしだい蛇衣はふとそう言った Tシャツを汚した王とごろ寝する 三味線や白い鰻のおとむらい せーのーで生贄決めて秋の風 世界最大の蝶あおく磔のへや 帝国の夢の赤貝喰いきれず 身の内に永劫巡らせて栄螺...

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【十五句抄出】田中葉月句集『子音』

2018年7月ふらんす堂  『子音』は田中葉月(1955 - )の第1句集。序文:秦夕美。 著者は「豈」同人。  春あられレゴブロックの街に住み 白れんや空の付箋を剥がしつつ 大陸のゆつくりうごく春のキリン 白蓮や大地は胎児差し出しぬ 山姥の大化け小化け桜東風 春の海ガラスの向かうのワンピース 鍵穴を無数の蝶の飛び立ちぬ 未来世へ誘ふきらやなめくぢり 骨壺のガタガタ言ひぬ濃紫陽花...

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【十五句抄出】内田茂句集『管制塔』

2018年7月ふらんす堂  『管制塔』は内田茂(1953 - )の第1句集。序文:大島雄作、跋:ふけとしこ。 著者は「青垣」編集室チーフ。  山笑ふ路肩に地図を繰りをれば 北斎の波待つサーファー握り飯 天心と大観を見て栗ごはん 鉄の蜘蛛のオブジェの影冴ゆる 家族みな出がけに触れて干大根 宇宙旅行契約せむか柏餅 フェルメールの牛乳零す今朝の冬 万緑へラップを聞かすスピーカー 昼寝覚酢飯を扇ぐことになる...

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【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part63

 睡眠障害による疲労がだんだん尋常でなくなってきた気がする。読んだ冊数も、日数以下に落ちた。 池袋西武の古本市などに行ってしまったので、積読本はさらに増えた。三木卓、福島正実、川村二郎、カー、安部公房はそこで入手したもの。 黒岩重吾『肌と金』には脇役の悪徳業者として「眉村卓一」なる人物が出てくるが、SF作家の眉村卓とほぼ同じ名なのは、わざとなのか何なのか。...

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「しばかぶれ」第2集(2018年7月)

 「しばかぶれ」(編集:堀下翔)第2集(2018年7月)から。 島田牙城特集号で句集評とインタビューが主な記事。  大粒の牡蠣掬ひたり茶碗蒸   島田牙城 まぶたまで十數ミリの枝垂梅  春の月双葉のかたくしをれたる   佐藤文香 水無月や細胞壁の歯ごたへの   坂入菜月 くちなはの平たきのみど開きあり   堀下 翔 茸より茸生まるるはづかしさ   青山ゆりえ 二分咲きを枝ことごとく折る天使...

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【十五句抄出】津田このみ句集『木星酒場』

2018年8月邑書林  『木星酒場』は津田このみ(1968 - )の第2句集。帯文:坪内稔典。 著者は「船団の会」「里」会員。  春雪や猫は前脚折りたたむ 葉桜や宇宙へ行ける船四つ アイスコーヒーオジサンはオジサンがきらい 白靴の小林さんが来る真昼 吾はうつぶせ汝はあおむけにて秋思 冬麗のあまたの猫が横座り 百合ひらく寝たふりをする男かな 冬銀河二人はすぐに漂って モーツァルト聴かせてみたき海鼠かな...

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【十五句抄出】新井秋沙句集『巣箱』

2018年8月本阿弥書店  『巣箱』は新井秋沙(1950 - )の第1句集。序文:鈴木節子。 著者は「門」同人。  春愁の一塊ならむ駱駝かな 欄干にみながゐるなり草矢射る 生身魂なんでも釘を打ちたまひ 着膨れて心の寂をどうしよう 踊らずに見てゐる人の闇ありぬ 父といふ永遠の異性やさくらんぼ 青葦原前世は人を殺めたる 白靴の集まつてゐる象の前 明るい木昏い木のあり涅槃西風 滝壺に水の身投げの美しく...

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【十五句抄出】大沢美智子句集『旬日』

2018年7月本阿弥書店  『旬日』は大沢美智子(1940 - )の第1句集。序文:能村研三。 著者は「沖」同人。  うちの娘でゐる旬日の雛かな 空席に日の斑の遊び初電車 閏秒てふ夢の繋ぎ目初明り 夜の秋明日ゆく山にルーペ置き 小樽運河うみねこ一羽づつに雪 遠足の先頭太平洋に出る 空蝉のまだ見えさうな眼を恐る 液状の泥這ひ上がる町おぼろ 桜しべ降る被災地をゆくもんぺ 業平橋とふ駅名失せぬ走り梅雨...

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【十五句抄出】金山桜子句集『水辺のスケッチ』

2018年6月ふらんす堂  『水辺のスケッチ』は金山桜子(1959 - )の第1句集。序文:宇多喜代子。 著者は「花曜」「風来」「運河」他の会員。  翅光る蜂が雄蕊を探るとき 波音は小石打つ音つばくらめ 水鳥の抱き人形の声に似る 岸辺より寒気の寄するとんどかな 人形を舐むる仔猫の舌の音 春の雨骨片鹿のものかとも 逃水を桜並木の奥へ追ふ はんざきのうち重なりて春の暮 玄室に青葉のひかりとどきたる...

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【十五句抄出】齊藤保志句集『花投ぐ日』

2018年6月コールサック社  『花投ぐ日』は齊藤保志(1942 - )の第1句集。 著者は定年退職後に明治大学の俳句講座「俳句大学」で句作開始。  橋の上きらきらと蝶縺れゆく 鯉の腹黄に輝きて柿若葉 神田川青大将の泳ぎゐる 太極拳正中線に南風受けて 探梅や影まろまろと力石 いまだ見ぬ父眠る島梅雨の蝶 終戦日海の底よりあまたの眼 青梅雨や秘仏の手より赤き紐 こがらしの匂ひする子や駄菓子店...

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【十五句抄出】大関靖博句集『大楽』

2018年7月ふらんす堂  『大楽』は大関靖博(1948 - )の第6句集。 著者は「轍」主宰。  天人の五衰の相の牡丹かな 秋高や遺跡のごとく摩天楼 太陽の核融合の枯野かな スプーンにフォークにナイフ寒の雷 雛あられ人動くたび空気揺れ 大楽の櫻は空を溢れだす 花氷水の時間に戻りけり 芒野のあの世の風に靡きけり 生誕百五十年子規漱石の春や春 菊焚きて不老の煙むせにむせ 生は五十億の心拍数は春愁ひ...

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【十五句抄出】津久井紀代句集『神のいたづら』

2018年8月ふらんす堂  『神のいたづら』は津久井紀代(1943 - )の第4句集。 著者は「天為」「枻」同人。  ことごとく扉は薔薇へひらきけり ギヤマンのランプの底にある異国 秋の蛇待つ人のゐてまつしぐら 星祭赤い玉子を買ひ戻る 末席に猫ゐる百段雛かな うまさうに飯喰ふ人や年忘 レンブラントの光の中に二月来る 阿修羅展出て春光が手の如し 次の間に紙を切る音年詰まる 饅頭の臍の上なる櫻かな...

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