【十五句抄出】藤原月彦『藤原月彦全句集』
2019年7月六花書林 『藤原月彦全句集』は藤原月彦(1952 - )の全句集。『王権神授説』『貴腐』『盜汗集』『魔都 魔界創世記篇』『魔都 魔性絢爛篇』『魔都 美貌夜行篇』を収録。 著者は「豈」創刊同人。89年以降は歌人藤原龍一郎としての活動に軸足を移す。 『王権神授説』致死量の月光兄の蒼全裸(あおはだか)天変のさきぶれとして親友(とも)娶る乱歩忌の劇中劇のみなごろし...
View Article【十五句抄出】生駒大祐句集『水界園丁』
2019年6月港の人 『水界園丁』は生駒大祐(1987 - )の第1句集。 著者は「天為」「オルガン」「クプラス」などを経て無所属。...
View Article【十五句抄出】佐川盟子句集『火を放つ』
2019年7月現代俳句協会 『火を放つ』は佐川盟子(1962 - )の第1句集。跋文:池田澄子。 著者は「鏡」同人。 雲低く夏の終りを渡りくる雨に焚き送火を見てゐるふたり霜を食む犬としばらく朝の星手袋の指でフレミングの法則左利きのためのすり鉢芋の秋おでん煮ゆ口笛の交響曲第九三月来そのときそこにゐなかつた真葛原むかしイチエフありました青葉若葉実験動物慰霊祭...
View Article【十五句抄出】鬼頭桐葉句集『初明り』
2019年7月ふらんす堂 『初明り』は鬼頭桐葉(1921 - ?)の遺句集。 著者の所属結社等は記載なし。 足音のそれてゆきけり朧月花衣ぬぎてもみぬち昼の月干したての夏ざぶとんで許されよあぢさゐを剪りてはゆるく振りにけり仏壇で満開となる牡丹かな 岡井省二師ご永眠...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part75
何も読めない日もかなり多かったものの、新宿駅西口や池袋西武の古本市で買い込んだものを少しずつ消化。光瀬龍『かれら星雲より』などは本の存在自体知らなかった。装幀は金森達。 堤未果『日本が売られる』は半年以上前に買ったものだが、参院選前にやっと通読。 絵本2冊『だるまさんの』『おしりたんてい』は歯医者の待合室で読んだもの。...
View Article【十五句抄出】丹治美佐子句集『空のつづき』
2019年7月ふらんす堂 『空のつづき』は丹治美佐子(1956 - )の第1句集。帯文:藤田直子。 著者は「未来図」「秋麗」同人。...
View Article【十五句抄出】中島憲武『祝日たちのために』
2019年7月港の人 『祝日たちのために』は中島憲武(1960 - )の句集。著者による銅版画13点と散文も収録。 著者は「炎環」「豆の木」所属。...
View Article【十五句抄出】佐々木よし子句集『すてん晴』
2019年7月ふらんす堂 『すてん晴』は佐々木よし子(1941 - )の第1句集。序文:能村研三。 著者は「沖」同人。 地底より泡が泡追ふ噴井かな数へ日の鋏の音も寺領かなさよならのまだ揺れてゐる半仙戯いもうとを連れて兄来る魂迎霜柱踏んでひかりぬイヤリング能面の片頬白む春の雷落椿太平洋にさらはれし...
View Article【十五句抄出】水内慶太句集『水の器』
2019年6月本阿弥書店 『水の器』は水内慶太(1943 - )の第2句集。 著者は「月の匣」主宰、「銀化」同人。 ひたすらに砂漠を蟻が影運ぶ風にはや雪の香(かざ)ありきりたんぽ朝顔や鏡は眠り許されず馬肥ゆる野の果てに母葬る日も軍艦を見送る中の黒日傘 富士山木や岩の耐へゐるかたち山開西塔に東塔の影つばくら 小石川後楽園 二句...
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