【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part102
腹痛は三ヶ月目に入って病院へ行ってもなかなか治らず。積読の消化も滞ったまま。ことに小説が気乗りせず、あまり読めなくなった。 装幀の懐かしさで読んだのは西村寿行『君よ憤怒の河を渉れ』と江夏豊『野球はアタマや』。野球には全然興味がないのだが。 川口晴美『やがて魔女の森になる』は著者から寄贈いただきました。記して感謝します。 銅大『SF飯...
View Article【十五句抄出】森田純一郎句集『旅懐』
2021年10月角川書店 『旅懐』は森田純一郎(1953 - )の第3句集。 著者は「かつらぎ」主宰。 風吹けど浮巣全容見せ呉れず 父死去夏の季語増え来し頃や峠逝く夏痩の耳に英語の呪文めく墨まみれなる手にて選る糶の蛸 交野市神宮寺墓参 二句 よりポンプ井を汲むが楽しき墓参かな何となく家族の集ふ夜長かな何やかや蠢く干潟去りがたし ニューヨーク 三句...
View Article【十五句抄出】髙橋玉舟遺句集『初がすみ』
2022年2月コールサック社 『初がすみ』は髙橋玉舟(1933 - 2021)の遺句集。序文:村上喜代子。 著者は元「いには」会員。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part103
長いこと続いた腹痛は快方へ向かってきた気がするが、月の後半はまたろくに何も読めず。 装幀としては豊田有恒『改体者』(角川文庫)は和田誠バージョンの方が欲しかったがその前の中島靖侃バージョンを見つけて買ってしまった。 アンダスン『ワインズバーグ・オハイオ』(新潮文庫)は旧訳版の方で、角川文庫の眉村卓作品のカバー絵を描いていた木村光佑の装幀だったために買ったもの。現在は新訳が出ている。...
View Article【十五句抄出】小島明句集『天使』
2021年11月ふらんす堂 『天使』は小島明(1964 - 2021)の第1句集。帯文:夏井いつき、跋文:中上哲夫。 著者は「J句会」参加。...
View Article楠本奇蹄句集『おしゃべり』
2022年1月マルコボ.コム 『おしゃべり』は楠本奇蹄(1982 - )の句集。「第11回百年俳句賞」の最優秀作品。 耕してゆくたび白い主語になる聖五月ひつじにひかりひとつずつ雨粒を背に天牛のゆがみかな骨盤の奥まで港あをしぐれ虹がはじまる家々をぬけがらにして ※本書は版元より寄贈を受けました。記して感謝します。
View Article【告知】第6回芝不器男俳句新人賞が開催されます
コロナ禍もあって開催があやぶまれていた芝不器男俳句新人賞ですが、4年の1度のことでもあり、来年予定通り開催されることになりました。...
View Article【十五句抄出】松波美惠句集『繕ふ』
2021年11月ふらんす堂 『繕ふ』は松波美惠(1950 - )の第1句集。序文:松尾隆信、跋文:横山節子。 著者は「松の花」同人。 左義長の火の粉飛び行く海の闇頁繰るために指ある白露かな暮際に微塵を落す松手入野に山に降り積もる雪夫の留守北風や雲ひとつなく何もなしお降りの昏きに立つる猫の耳子に遠く母にも遠し土筆摘む泣いてゐるピカソの女青嵐 ニューヨーク 三句...
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