【十五句抄出】鈴木玲子句集『桜狩』
2022年2月邑書林 『桜狩』は鈴木玲子(1951 - )の第1句集。序文:谷口智行。 著者は「運河」同人。 血抜きせし鹿肉もらふ薬の日石舞台見ゆる花野に乳母車ブランデーかけて猪肉焼きにけり広縁に座して月待つ山家かな淀川は濁りて速し夏燕抜き難し砂地に伸びし青葦は 東吉野村、藤本安騎生邸もてなしは玉露につづき蝮酒地蔵盆光るおもちやを当てにけり...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part113
今回は知名な装幀画家が手がけているのに言われないと気付かないような本が幾つかあって、リチャード・N・パタースン『ラスコの死角』(ハヤカワ文庫)は生頼範義、久世光彦『一九三四年冬―乱歩』(新潮文庫)は建石修志、兵藤正之助『野間宏論』(新潮社)は辰巳四郎である。...
View Article【十五句抄出】森賀まり句集『しみずあたたかをふくむ』
2022年4月ふらんす堂 『しみずあたたかをふくむ』は森賀まり(1960 - )の第3句集。 著者は「百鳥」「静かな場所」同人。...
View Article【十五句抄出】伊丹啓子句集『あきる野』
2022年8月沖積舎 『あきる野』は伊丹啓子(1948 - )の第3句集。 著者は「青群俳句会」顧問。 太鼓橋の晴着を映す 池の鯉木馬に乗って デジタル庁の門叩くラムネ瓶はシュールな女体 浜の舎(いえ)街歩き 内耳に魔笛ひびきつつ父逝かせるに父に縋るよ 強き父骨壺の父が居残り 無人の家青梅街道 廃屋 神社 又廃屋古町 白壁 抱擁の影考妣(ちちはは)かドリーA ドリーB呼ぶ 羊雲蓄音機...
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