【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part132
叢書「りぶるどるしおる」のサン=ジョン・ペルス『鳥』とマルグリット・デュラス『ガンジスの女』は吉祥寺で開かれていた《「凝て、触れて、読む――『書肆山田の本』展」》で買ってきた。装幀家の亞令(=編集者・大泉史世)が亡くなってしまったので今後この装幀の本が出ることはもうない。 中山公男・藤原新也・熊瀬川紀『ムンクへの旅』、加藤唐九郎『唐九郎のやきもの教室』、橋本僐元・桐山秀樹『オーストラリア...
View Article【十五句抄出】歌代美遥句集『ひらひらと』
2023年10月文學の森 『ひらひらと』は歌代美遥(1947 - )の第2句集。序文:星野高士、栞文:辻村麻乃、永田満徳。 著者は「ホトトギス」「篠」「玉藻」同人。...
View Article【十五句抄出】鈴木総史句集『氷湖いま』
2024年3月ふらんす堂 『氷湖いま』は鈴木総史(1996 - )の第1句集。序文:櫂未知子、跋文:佐藤郁良、栞文:橋本喜夫。 著者は「群青」「雪華」同人。...
View Article【十五句抄出】大木満里句集『夏祓』
2024年3月ふらんす堂 『夏祓』は大木満里(1949 - )の第1句集。序文:中西夕紀。 著者は「都市」同人。 小半日眠りし父よ春日影帰り来てひとりの箸や金魚玉父逝きて寒鯉つとに動かざる正面に山の濃淡夏料理登坂のダンプをつつみ青葉闇赤銅(あかがね)の小物買ひたる祭かな物置に父の義足よ石蕗の花雪掻に日差の太くなりにけり いわき 四句...
View Article【十五句抄出】千葉信子句集『レクイエム』
2024年3月私家版 『レクイエム』は千葉信子(1930 - )の第3句集。解説:武良武彦。 句集巻末には著者略歴なし(解説文中に書かれている)。...
View Article【十五句抄出】五島高資句集『星辰』
2024年5月角川書店 『星辰』は五島高資(1968 - )の第5句集。 著者は「俳句スクエア」代表、「豈」同人。 花びらの天にあふれてこぼれけり ウクライナ戦争 十句...
View Article【十五句抄出】マブソン青眼句集『縄文大河』
2024年6月本阿弥書店 『縄文大河』はマブソン青眼(1969 - )の「五七三」音律による句集。 著者は「海原」同人。 峰雲をふとアイヌ語で数う天渡る巨石行進...
View Article【十五句抄出】白戸麻奈句集『東京(バビロン)の夜空に花火』
2024年4月喜怒哀楽書房 『東京(バビロン)の夜空に花火』は白戸麻奈(1969 - 2023)の遺句集。序文の山﨑十生によると熱中症による急逝であったらしい。。 著者は「紫」同人だった。...
View Article【十五句抄出】大井恒行句集『水月伝』
2024年4月ふらんす堂 『水月伝』は大井恒行(1948 - )の、「個別の句集としては三冊目だが(……)実質的には第4句集」(あとがき)。 著者は「豈」「ことごと句」同人。 洗われし軍服はみな征きたがる軍隊毛布抜け出る霊の青い陽よかたちないものもくずれるないの春ことごとく春昼の海 鳶 鷗赤い椿 大地の母音として咲けり 悼...
View Article【十五句抄出】檜山哲彦句集『光響』
2024年3月朔出版 『光響』は檜山哲彦(1952 - 2023)の第3句集(遺句集)。 著者は「りいの」主宰だった。 天の糸切れきりもなく降る木の葉喉に声ころがす烏目借時蓮稚きうてなを天にもたげけりこのわたを啜るに星の近づきぬ馬の眼の底になほ底草の花初日受く地にひとつぶの猿となり緑蔭を瞳大きく話すなり 母 逝去夏の月マーチを唄ひ逝きたると雪しづる音八方にカレーうどん ノルウェー...
View Article【十五句抄出】阪西敦子句集『金魚』
2024年3月ふらんす堂 『金魚』は阪西敦子(1977 - )の第1句集。跋文:稲畑廣太郎。 著者は「ホトトギス」同人、「円虹」所属。...
View Article【十五句抄出】酒井久美子句集『絵本の海』
2024年3月ふらんす堂 『絵本の海』は酒井久美子(1954 - )の第1句集。序文:名村早智子。 著者は「朱愚」製作チーム、「玉梓」同人。...
View Article【十五句抄出】乾佐伎句集『シーラカンスの砂時計』
2023年12月砂子屋書房 『シーラカンスの砂時計』は乾佐伎(1990 - )の第2句集。跋文:内藤明。 著者は「吟遊」同人。 シーラカンス象形文字に紛れ込む回転木馬...
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