「鼎座」第15号
「鼎座」(すずきみのる編集、岩城久治発行)第15号(2013年1月)から。 初見の雑誌。本文15ページ。 後記によると、鼎の一角であった清水貴久彦氏の没後一年間、休刊状態となっていたが、当面清水氏の未発表作がある間は発行を続けることにしたとのこと。 エッセイ、久留島元「天狗のはなし」掲載。種紙や旧天領に字桑飼(くわご) 岩城久治賀茂川の伏流水の種井かな笛高き列車夜長の起座呼吸...
View Article「里」2013年2月号
「里」(島田牙城発行、仲寒蝉編集)2013年2月号では、佐藤文香選句欄「ハイクラブ」というのが始まっている(反応が遅いがこちらも不調のことが多いもので)。 俳句の選者年齢がどんどんと高くなってゆくことに危惧を感じていたという牙城氏肝煎りの企画で、同人以外も投句可という(ただし受付はメールのみ。応募要項はこちらの末尾に)。...
View Article【告知】「俳句」のグラビアとかテレビとか
告知が幾つか。 まず、角川「俳句」3月号のカラーグラビア頁「わたしの宝物」に、妙な物(ツイッターでアイコンに使っているあれ)と一緒に出ています。 私は当初もうちょっとマトモな物を出すつもりだったのが、「オリビア」が編集者に気に入られてしまい。 それからテレビ出演がひとつ。 ******************************** 『Edge2 <現実界(レエル)>のほかに俳句なし...
View Article【告知】日本現代詩歌文学館常設展、「ガニメデ」第57号その他
最近出たものの告知を幾つか。 日本現代詩歌文学館(岩手県北上市)で「2013年度常設展―明日から吹いてくる風―2011.3.11と詩歌、その後」というのが始まり、拙句の(不味い字の)短冊も展示されています。一年間展示されていて、観覧無料。 それから「俳句αあるふぁ」2013年4・5月号に「白蛾」7句が掲載。...
View Article「あすてりずむ」Vol.1
「あすてりずむ」Vol.1(2013年3月)から。 金子敦、小早川忠義、亀割潔の3人による同人誌。 コンビニエンスストアのコピー機によるネットワークプリントで発行される。 創刊号は各人5句発表。なお亀割潔は今号で脱退。この道を誰も通らぬ春の道 亀割 潔ひこばえに来る音楽のやうな風 金子 敦城址のお白洲小さし鳥雲に...
View Article【告知】BL俳句始めました
今月出た「ふらんす堂通信136」で新連載を始めました。 題して「BLな俳句」。 少年愛、男性の同性愛等をモチーフにした俳句を集めて鑑賞するだけの予定だったのが、自分もそのテーマで新作を作る羽目になり、10句ほど載せています。 連載の話をいただいたときは何をやるかは全然決まっていなかったので、ふざけたのも含めて幾つか案を出したら、なんと一番通りそうにない「BL」が通ってしまった。...
View Article金原まさ子『あら、もう102歳―俳人 金原まさ子のふしぎでゆかいな生き方』
2013年草思社 金原まさ子さんはもう俳句関係では誰知らぬ者のないアイドル的存在となっているが、102歳の高齢とおよそ年齢を超越した句集『遊戯の家』『カルナヴァル』の尖った作風は知られていても、どういう来歴の人かはさほど知られていなかった。 今回の一代記『あら、もう102歳―俳人...
View Article「雷魚」94号(2013年5月)
「雷魚」94号(2013年5月)から。 今号から編集人が小林幹彦から寺澤一雄に交代。 創刊時のメンバー、松崎豊、八田木枯、亀田虎童子、小宅容義のうち松崎豊、八田木枯が他界し、「雷魚」も100号をもって終刊と決まったという。冬の雲採血あとの真水飲む 櫻井ゆか幕間のやうなひるすぎ冬の雨 竹内弘子流氷は冷たき水に浸かり来る 寺澤一雄自衛官募集津々浦々の春反転の鯨無数の傷を見せ...
View Article「儒艮」創刊号(2013年5月)
「儒艮」創刊号(2013年5月)から。 久保純夫編集発行の季刊誌で、創刊号は薄い句集一冊分ほどにもなる久保作品(三篇計二百余句)以外は全て「招待作品」。 松下カロの宗田安正論「異邦人の言葉」、土井英一、藤川游子のエッセイ、久保純夫による句集評を掲載。抱かれし金色の闇杜若 久保純夫二股の大根の寝る涅槃かな十薬や烟りしものを連れ歩き 城貴代美孑孑の水に正午のしじまかな...
View Article豆句集『みつまめ』その二粒目(2013年立夏号)&一粒目(2012年立冬号)
豆句集『みつまめ』その二粒目(2013年立夏号)から。 参加者は井上雪子、梅津志保、西村遼の3名。 奥付には他にプロデューサーとして吉野裕之、「スペシャル・サンクス」として浦崎真子の名がクレジットされている(それぞれ短歌と俳句でゲスト参加らしい)。 15句ずつの句作発表の他、3人で計6句を取り上げる鑑賞欄が付く。 文庫版で16ページの小冊子。夕暮れに飛び立つかたちシクラメン...
View Article【雑録】1997年版「福武文庫解説目録」
先日ツイッターで「#福武文庫ベスト5」というタグができたのだが、多くの良書を出していたこの文庫、何が出ていたのか一覧できる資料がほとんどない(海外文学に限ったリストはネット上にあったが)。 だいぶ前に97年版の「福武文庫解説目録」が部屋から出てきたのを自分で全点打ち込み、某所に上げたことがあったのを思い出したので、こちらにも再掲しておく。...
View Article「都市」2013年6月号
「都市」(発行編集・中西夕紀)2013年6月号から。 都市五周年筑紫磐井講演会『題いろいろ』を掲載。 《ともかくここで言いたかったのは、季題が日本の俳句の根幹になったのは、やっぱり題詠と言うものが長いこと伝わって、それも短歌では明治維新の時に題詠とおさらばしたが、俳句だけは題詠を続けている、その結果、次々に新しい題を、現代を詠むために生んできました。》蜂とても顔のいろいろ来ては去る...
View Article「小熊座」2013年6月号
「小熊座」(発行、高野ムツオ)2013年6月号から。朧夜や何処に立ちてもマグマ上 高野ムツオ生るることなかりし詩片春の雲無くてよいものにこの世や花の闇春嶺や追悼の青憤怒の青きらきらと塩の結晶太宰の日 佐々木とみ子息絶えてから白魚の光り出す 篠原 飄地下鉄が繋がる都会雁帰る 越高飛騨男生きるとは爪を切ること青葉騒...
View Article「円座」2013年6月
「円座」(発行、武藤紀子/編集、中田剛・小川もも子)2013年6月から。橘の実のつめたさは鳥のため 武藤紀子瀧音の谺のなかや蕗の薹ぶらんこのはじめ並びて漕ぎにけり 中田 剛部屋割りの図をもらひけり花の昼 牛嶋尚子書に溺れ古書店出ればなごり雪 大西誠一...
View Article「東大俳句」第1号(2013年3月)
「東大俳句」第1号(2013年3月)から。 東京大学学生俳句会から発刊されたばかりの、若手中心の冊子。発行=村越敦、編集=今泉礼奈、イラスト・デザイン=野口ま綾。...
View Article「陸」2013年6月号
「陸」(発行、中村和弘)2013年6月号から。長滝を雲に架けたる熊野かな 中村和弘瓦礫といふ言葉の中の彼岸かな 町山直由巨船発ちゆきし空間二月尽 淺沼眞規子いくつもの電極つけて春眠す 淺見玲子教会の窓は縦長雪降れり 大石雄鬼蜆汁縄文びとも殻のこす 今田...
View Article「澤」2013年6月号
「澤」(発行、小澤實/編集、榮猿丸)2013年6月号から。 「澤俳句鑑賞」欄を半年ほど私が担当させていただいていたが、この号で連載終了。両眼をみひらいてをり鵙の贄 小澤 實もみぢいちまい霜ふちどるをひろひけりかほよ花生けんと朝を鋏おと 高橋睦郎雛工房頭(かしら)なき雛並びをり 石橋志野伊勢海老の荷に凍りたるペットボトル 安西泰子蝌蚪ひとつ離れゆくなり蝌蚪の紐...
View Article「麻」2013年6月号
「麻」(編集・松浦敬親、発行・嶋田麻紀)2013年6月号から。 松浦敬親の「芭蕉革命――芭蕉キリシタン類族説への道――」という連載がずっと続いていて126回目。今回は、和歌を預言とする庭園だという六義園と『ヨハネ黙示録』との関わりなどという話になっていて、連載の一部だけ見てもよくわからず。香水の測り売られし一オンス 嶋田麻紀天上のきらきらするは小鳥来る...
View Article「草樹」46号
「草樹」(編集・草樹編集部、発行・吉田成子)46号(2013年7月)から。ひと振りのたび首の鳴る扇風機 林 亮軋みつつ電車の止まる土筆かな 上田千恵子*****************************************************Mikado - Naufrage en Hiver
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