「陸」2014年12月号
「陸」(発行:中村和弘)2014年12月号から。みな反りしラムー寺院のゴム草履 中村和弘水蓮の花より少女泳ぎだす胎蔵界も金剛界も蝉の中 稲村茂樹鰺焼けば夜空の方へ反りしかな 大石雄鬼恋のように羚羊見つめ霧流る 小木曽あや子あおあおと宙(そら)の崩落花すすき...
View Article「秋草」2014年12月号
「秋草」(発行編集:山口昭男)2014年12月号から。 青木亮人「本物の俳人 中村草田男『萬緑』について」を掲載。この一年の連載企画「中村草田男句集『萬緑』を読む」を受けたもの。ばつた飛ぶ一膳飯屋といふところ 山口昭男駅弁の肉甘かりき秋燕寝ころんで人の死を聞く障子かな 三輪小春少年は高さ競うて秋麗 橘こごみ豆腐屋にラジオ流れて初紅葉...
View Article「川柳カード」第7号(2014年11月)
「川柳カード」(発行:樋口由紀子、編集:小池正博)第7号(2014年11月)から。若者も木立になってしまったの 草地豊子鼻血出すリーマンショック以来なり 丸山 進心音を聴かせに森がやってくる 湊 圭史どんどん伸ばし刺してみるゼムクリップ 清水かおり首桶がインターチェンジに置いてある 石田柊馬鳥籠の鳥が動いてご破算に 樋口由紀子鼻茸の育つ音あり土御門...
View Article【十五句抄出】谷川すみれ句集『草原の雲―不自由な言葉の自由―』
2014年香天叢書 谷川すみれ(1947 - )は「花曜」で鈴木六林男に師事し、終刊後、「香天」の創刊同人。 この『草原の雲』が第1句集となる。序文:岡田耕治、帯文と12句選:久保純夫。...
View Article【十五句抄出】猪俣千代子句集『八十八夜』
2014年角川学芸出版 『八十八夜』は猪俣千代子(1919 - )の92歳での第6句集。 著者は「寒雷」「杉」同人。『自解100句選...
View Article【十五首抄出】花山周子歌集『風とマルス』
2014年青磁社 『風とマルス』は花山周子(1980 - )の第2歌集。2007年から2010年までの482首を収録。東日本大震災を挟んでそれ以前の自作を遠く感じ、まとめるのに苦しんだという。 花山周子は塔短歌会、同人誌「豊作」「sai」所属。2008年に第16回ながらみ書房出版文化賞。 石膏像マルスを奪え...
View Article「船団」第103号(2014年12月)
「船団」(代表:坪内稔典)第103号(2014年12月)から。 特集は「言葉について考えよう」。宮本輝・坪内稔典対談、中島国彦「漱石の言葉」、第5回船団フォーラム・リポートを掲載。ダンスする男子が五人金亀子 尾崎淳子ラ・フランスの影は三角またあしたさびしさにうちかさなってみる水母 木村和也紫陽花のネコ科に属しぽーと鳴く 小枝恵美子ハイビスカス海の中から島生まれ...
View Article「澤」2014年12月号
「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2014年12月号から。白髪を七三分けや花野を来 小澤 實火守るは年守るなり終夜(よもすがら) 高橋睦郎(新竪題)萩分けて湯川秀樹の和歌を読む 水田晴子去来墓所古切株を猪穿る 早崎直子血まみれぞ罠に残りし猪の足 馬場尚美敵機爆音集なる音盤や終戦日 石橋志野生れたてのでで虫二ミリ白く透け...
View Article「堊」2014年12月号
「堊」(発行:高石直幸)2014年12月号から。火を焚いてあら草むらに雪降り出す 高石直幸白皙のユダは枯野を急ぐなり恐山に冬のブルドーザー近づく 城 岩喜蟻地獄から声明の声がせり 大隈サチ子白雲に風に睦みて酔芙蓉 山角和代*****************************************************Bryan Ferry - live at...
View Article「草樹」第54号(2014年11月)
「草樹」(発行:吉田成子)第54号(2014年11月号)から。 特集は「桂信子生誕百年並びに没後十年」で、伊丹三樹彦、小泉八重子、筑紫磐井、寺井谷子が寄稿。影長く昭和を曳くや八月は 沼尻巳津子ひつさげるものあまたあり鳥渡る 宇多喜代子...
View Article「井泉」第60号(2014年11月)
歌誌「井泉」(編集発行・竹村紀年子)第60号(2014年11月)から。 招待作品は谷川俊太郎の詩「掻く」。 リレー評論「現在の批評はどこにあるか」、今号は永井祐、彦坂美喜子。 わがメモにカップ六、スプーン六、ガラスの花瓶用意とは何、いつの日のこと? 長谷川しげるべっこうあめ夕陽に透かしてみる世界けれどもすぐにパソコンに向かう 佐藤 晶手術して鳥や星座が見える目にもどれる時代に生かされている...
View Article「外大短歌」第5号(2014年11月)
「外大短歌」(編集発行:上條素山)第5号(2014年11月)から。 東京外国語大学短歌会の雑誌で、今回初めて送られてきた。卒業生として石川美南さんが参加しているのでそのルートからだろうか。 ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルのシューベルト「未完成」を皆で聴いて作歌するなどという試みもされている。 バルテュスと言うとき尖るくちびるの尖りが良くて木々の濃くなる 山城...
View Article【十五句抄出】武藤雅治句集『かみうさぎ』
2014年六花書林 『かみうさぎ』は歌人武藤雅治(1951 - )の句集。2007年頃から2013年までの作品を収録。 作者は本書の作品を、俳句とも川柳ともそれ以外とも特に決めていない。...
View Article【十五句抄出】阪ひとし句集『帆掛船』
2013年青磁社 阪ひとし(1933 - )は「古志」所属。 1996年から俳句を学び始め、この『帆掛舟』が第1句集。序句:長谷川櫂。魔法壜の酒を一口山を焼くくわんと鳴りさうな鰆を抱へけり行く春の水で薇もどしけり...
View Article「紫」2014年12月号
「紫」(発行:山﨑十生)2014年12月号から。 巻頭の「龍門集」(主宰を含む同人作品欄)は、一句鑑賞を誌上に連載中なので省略。長生きも不安の一つ糸瓜棚 鳥海美智子頭骨まで続く大黒柱かな 新井富江学童の列くずしたり蝉の殻 岡 純子くつ下の片方大事小鳥来る...
View Article「豈」56号(2014年7月)
「豈」(企画発行:筑紫磐井、編集:大井恒行)56号(2014年7月)から。 特集が5本。《攝津幸彦以前の「豈」・天国の攝津さんへの手紙》《攝津幸彦以降の「豈」・天国の須藤徹、長岡裕一郎》《第三次「豈」十年の新撰世代》《第三次「豈」の周辺》《関西シンポジウム「1970年~1980年代ニューウェーブ、攝津幸彦を読む」》。 筑紫磐井による関悦史論、関悦史みよる筑紫磐井『21世紀俳句時評』評掲載。...
View Article「エフーディ」vol.1 松山・別子銅山吟行編(2014年11月)
「エフーディ」(発行:エフーディの会、編集:石川美南)vol.1「松山・別子銅山吟行編」(2014年11月)から。 歌人の石川美南、川野里子、東直子、俳人の神野紗希、詩人の平田俊子、小説家の三浦しをんが参加。 4月26日から27日、このメンバーで松山・別子銅山を吟行していて、作品のほか、エッセイなども入る。 vol.2以降が出るかどうかは今のところ不明らしい。...
View Article「セレネッラ」第2号(2014年12月)
ネットプリント誌「セレネッラ」第2号(2014年9月)から。 参加3人が各6句と短文《それぞれのスウィーツ》を発表。クリスマスケーキの上に小さき森 金子 敦大雪や鍋に膨らむ油揚げ 中山奈々綿虫と吾の由由しき体格差...
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