「船団」第104号(2015年3月)
「船団」(代表:坪内稔典)第104号(2015年3月)から。 特集は「俳句を壊す」で、関悦史、池田澄子、三宅やよい、木村和也による座談会ほか。整形外科の空は明るいきりぎりす 寺田良治埋火や女は宇宙いふをんな 尾野秋奈銀河系吸い込んでいるレディー・ガガ 静 誠司イタリアへいくぞ行くぞと月昇る 中林明美きりぎりす全関節を意識せり みさきたまゑからすうりぶらさげているさるすべり...
View Article「都市」2015年2月号
「都市」(発行編集:中西夕紀)2015年2月号から。弟も父を恋ひけり穂草引き 中西夕紀川底に玩具の刀十二月 高橋 亘(特別作品)外風呂の屋根より高きすすきかな 野川美渦カフェを出てカフェに入りぬ秋の雨 栗山 心 *****************************************************Propaganda - Dream within a...
View Article「麟」第52号(2015年4月)
「麟」(代表:山下知津子、編集:駒木根淳子)第52号(2015年4月)から。 特集は酒井和子句集『花樹』で自選12句他を掲載。 【女性俳句研究Ⅱ】橋本多佳子研究が第5回目。 山下知津子の連載「現代俳句鑑賞 潮流'15」は、西村和子句集『椅子ひとつ』、渡辺誠一郎句集『地祇』、高田正子句集『青麗』について。 母逝く冬菊と色留袖の柩閉づ 山下知津子三方にビル建つ響き春隣...
View Article「秋草」2015年4月号
「秋草」(発行編集:山口昭男)2015年4月号から。身ほとりに塵の少なき実朝忌 山口昭男まなじりの濡れて渇きて梅の花 大西美帆喪の花の生き生きとあり春の雪 三輪小春まろきものばかりふやしてつもるゆき 立川由美子 *****************************************************Monteverdi - L'Orfeo - Savall
View Article「川柳カード」第8号(2015年3月)
「川柳カード」(発行:樋口由紀子、編集:小池正博)第8号(2015年3月)から。 合評句会レポートに柳本々々。軽いものを毎日運んでいたらしい 石田柊馬出鱈目な虎現われる予感して 樋口由紀子象が運んでくる父の忘れもの 平賀胤壽かあさんはみみず腫れから生まれたの 榊 陽子コンビニの冷蔵棚の奥の巨眼 飯島章友ペイズリー纏う乳首のない乳房 くんじろう美少女図鑑美坊主図鑑涅槃風...
View Article「ガニメデ」vol.62(2014年12月)
詩誌「ガニメデ」vol.62(2014年12月)から。 この号、ブログに上げずにいるうちに4ヶ月経ってもう次の号が来てしまった。 俳句関係では作品のほか、武田肇「俳句発生学序説 O項記号論(一)緒言」、高岡修「〈俳句進化論講座〉詠下ろしⅤ句自註」第9回等を掲載。 俳人は私も含め、ほぼ皆50句掲載。 月明のわれは蛙に負ぶわれて 増田まさみ炎昼の鉄と化したる観覧車...
View Article「ガニメデ」vol.63(2015年4月)
詩誌「ガニメデ」vol.63(2015年3月)から。 今回は俳人がかなり減って下記の各氏と私の計8人だけ。琉球の秋火と風に嬲られて 林 和清月天心壊れて母のうばぐるま 増田まさみ新作のシフォンケーキを食べて霧 渋川京子銀河系おぼろ砒素食ふバクテリア 広渡敬雄春の山饂飩の玉が湯にほどけ 川嶋一美荒凧の糸をなだむる空の青 浅井民子正露丸くつついてをり冬深し...
View Article「翔臨」第82号(2015年2月)
「翔臨」(編集発行:竹中宏)第82号(2015年2月)から。 堀本吟「その眼、□□につき――管見 青木亮人『その眼、俳人につき』」、土井一子「小林千史私論――揺れ、同化、ものの気配」他掲載。 創刊以来の会員だった中野真由美氏が逝去。宇宙船子宮は鉄のすずしさに 竹中 宏黄金虫みみずを抱いてともに死ぬ日本語で癡(し)れくるふのかと田の青さいくつかの渦を見下ろし去年今年 中田...
View Articleオリビア写真館 Part4
2007年4月1日 撮影はnanoruhododewa_*****************************************************Xenakis: Evryali
View Article「円座」2015年4月号
「円座」(発行:武藤紀子、編集:小川もも子)2015年2月号から。 拙稿「平成の名句集を読む」第4回は、五島高資句集『雷光』について。桐の花咲いて見知らぬ道となり 武藤紀子仲秋やしづかに草の起ち上がる手庇に落葉焚く火を見届けぬ 中田 剛百歳の父の寂けさ初笑 今井わこ女らの室内プール雪の晴...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part22
彩流社から『荒巻義雄メタSF全集』の刊行が始まったので、30年ぶりくらいで荒巻義雄の初期作品をまとめて読み返している。山尾悠子やアンナ・カヴァンの復刊に比べてマニア人気が沸き立っていないように見えるのだが、後年、伝奇ものや艦隊ものを量産していたイメージが強いためか。...
View Article「遊牧」2015年4月号
「遊牧」(代表:塩野谷仁)2015年4月号から。おおかみを檻に見しより檻の人 大畑 等子らの声更地うっとり冬日溜め 矢野千代子成人の日くすぐったいと呟く娘 竹田昭江天体へ真っ逆さまに滝凍る 門谷杜人ホロコーストつい前のこと春寒し 石川行也霜柱ドッペルゲンガーあらわれる 坂間恒子早春にフロイト何人もいるよう 田井淑江椅子と椅子消ゴム転がりおめでとう...
View Article「麻」2015年2月号
「麻」(編集:松浦敬親、発行:嶋田麻紀)2015年2月号から。素戔嗚神社からさみどりの年の豆 嶋田麻紀陰陽に水をふり分け初筑波 松浦敬親 *****************************************************Roxy Music - More Than This
View Article「麻」2015年3月号
「麻」(編集:松浦敬親、発行:嶋田麻紀)2015年3月号から。巡り来る春七曜の水の色 嶋田麻紀わらわらと死せる木の葉の走りけり 鈴木了斎梅の香や『大日本史』の南北朝 山﨑百花 *****************************************************Sting - Be Still My Beating Heart
View Article「小熊座」2015年4月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2015年4月号から。 俳句時評は矢本大雪「高校生と俳句」で俳句甲子園の句と寺山修司の比較。冬の虹これは声なり無声なり 高野ムツオ大皿にいつまでもある鯨の血孤独死も殺戮死なり冬日燦布団着てイラクの戦火見ていたる 佐々木とみ子白梅や方丈記にブルーシートなし 吉野秀彦裏山にスキー場ある夜の軋み...
View Article「月球儀」第6号(2015年4月)
「月球儀」(編集発行:山本掌、個人誌)第6号(2015年4月)から。 小松健一の写真と文で「見果てぬ夢よ、風よ、雲よ――探検家 矢島保治郎」、萩原朔太郎の句と清水哲男によるその鑑賞「朔太郎俳句を読む」、書家による山本掌句鑑賞を掲載。冬薔薇自刃のこころとけてなお 山本...
View Article「鷹」2015年5月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2015年5月号から。 不定期連載のインタビュー「俳人を作ったもの」第7回は津川絵理子が登場。質屋を経営する、父方の祖父母の家で育ったという。現在は村上鞆彦ともに「南風」の共同主宰。 永島靖子のエッセイ「遠近往来①」他掲載。 柿衛文庫で5月30日(土)に小川軽舟「田中裕明 人と作品」という講演会があるらしい。 三月の海ひとりづつ影がある...
View Article「左庭」27号(2014年2月)
詩誌「左庭」(編集発行:山口賀代子)の27~30号が江里昭彦氏から届いた。 27号は俳句作品としては江里氏の9句のみ。 エッセイ、江里昭彦「いつまでも危険な年」は1995年を振りかえっている。当時の主に心境的なメモを編集したもの。花花の殺気をはなつ頃となり 江里昭彦裏鬼門にて押し倒すくろいからだ五月来て与太の股間のふくらみよ...
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