「小熊座」2013年8月号
「小熊座」(発行:高野ムツオ)2013年8月号から。地母神が深息をして春の空 高野ムツオ産道のごとき川筋初桜花見弁当大震災の記事の上もともとは一個の卵汗をして小判草やたらと踏んで畑に入る 津髙里永子板切れに棒切れに釘聖五月都市といふ都市に不可視の瀧の音 大場鬼奴多 以下、「特別作品」から。人類の出アフリカや夏の月 俘 夷蘭囮というびっくり函のような文字...
View Article「ことばの楽園」第7号(2013年8月)
「ことばの楽園」第7号(2013年8月)から。 初めて送られてきた同人誌で、メンバーは浦崎真子、渡邉千華子、山田絵美、渡真利紘一、プロデューサー吉野裕之。短歌、俳句、写真、エッセイ掲載。A5、本文63ページとやや厚め。次々と一口ほどの夏料理 浦崎真子桜月夜は荷台に妻をのせてゆく 渡邉千華子副作用が怖いといって飲まなかった白いかたちが膨らんでいる...
View Article「陸」2013年8月号
「陸」(発行:中村和弘)2013年8月号から。 第12回陸賞(稲村茂樹)・陸新人賞(佐々木貴子)発表あり。 佐々木貴子さんは先日の現俳青年部シンポに来てくれていた。炎天の露地を担架が塞ぎをり 中村和弘棘それぞれ意志見せ海胆のてらてらす 町山直由白無垢の独活の裸を味噌で食ふ 北村風居ぶらんこ漕ぐ体の中の吃水線 石川真木子煙突が造る片蔭陰謀めき...
View Article「遊牧」2013年8月号
「遊牧」(代表:塩野谷仁)2013年8月号から。揚花火百年あとの血統図 黒田 崖(特別作品)雷鳴や少年と夜の硝子都市 林 ゆみ(特別作品)鴉の巣一日見たら一日死ぬ 大畑 等海月浮く希臘羅馬を流れきて 坂間恒子ラファエロの瞳(め)のさみだれを見て帰る 清水 伶*****************************************************Pollini...
View Article「月球儀」第5号(2013年7月)
「月球儀」(編集発行:山本掌、個人誌)第5号(2013年7月)から。 特集「ドキュメンタリー映画のまなざし」に飯塚俊男のエッセイ、飯塚俊男・大津幸四郎の対談を掲載。かかえもつ白紫陽花という孤島 山本 掌藤むらさき午後のすうぷは白孔雀*****************************************************Ustvolskaya - Concerto (1946)...
View Article「秋草」2013年8月号
「秋草」(発行編集:山口昭男)2013年8月号から。 特集は「金中かりん句集『榠樝』」で西野文代による句集評他。とうすみはこの傾きの家が好き 山口昭男銀河の夜蛇口に膝の砂流す 髙重京子(季語競詠から)金魚玉棒のようなる眠りかな 三輪小春玉葱を吊りて一向一揆の地 橋本石火まつすぐな脚出す少女夏は来ぬ 立川由美子美味さうに育ちつつある梅雨茸...
View Article「都市」2013年8月号
「都市」(発行編集:中西夕紀)2013年8月号から。大鯉の骨截つ音や春祭 中西夕紀黄泉見んと手をつなぎをり半夏生おにぎりのラップきらきら緋鯉群れ 小林山荷葉マネキンの長き手足や夏隣 平野 皓*****************************************************Kraftwerk - The Robots (live) [HD]
View Article「雷魚」95号(2013年8月)
「雷魚」(編集:寺澤一雄)95号(2013年8月)から。母看取らざりし日に似て風花す 竹内弘子伸びきつた帽子のゴムや春の海 遠山陽子牛乳とあんぱんならべ螢まつ 三橋孝子鳥曇箒は細りゐたりけり 宮路久子座布団が座敷を飛んで花は葉に 太田うさぎ闇に底ありて椿の落ちし音...
View Article「鷹」2013年8月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2013年8月号から。 後記によると小川軽舟氏、東京のご自宅を横浜に移されたらしい。青梅の尻見えそむる夜明かな 小川軽舟白日傘手招きをして角に消ゆ嗚咽なし悲鳴なし世界地図麗らか 髙柳克弘海見ゆる路地に老人星祭 永島靖子水に縄にをどる月光桜桃忌 竹岡一郎ぬらりひょんに化けさうな大鯰なり 山地春眠子 《関係ないだろお前つて汗だくでまとはりつく...
View Article「円錐」第58号(2013 Autumn)
「円錐」(編集委員:澤好摩他)第58号(2013 Autumn)から。 特集は「高柳重信Ⅱ(没後30年)」で澤好摩、今泉康弘、入船誠二、原田浩佑が執筆。...
View Article【雑録】「テラヤマナイト on リーディング」参加
一昨日、ワタリウム美術館の寺山修司展関連イベントに呼ばれて俳句の朗読をやってきた。 以前ドキュメンタリーを撮ってもらった『Edge2』スタッフからの誘いで、今回の朗読イベントも番組化するとのこと。...
View Article「鷹」2013年9月号
「鷹」(発行:小川軽舟)2013年9月号から。 ここの編集長の髙柳克弘氏も一昨日の寺山修司リーディングに来られればよかったのだが、俳句甲子園の審査とかぶってしまったのだった、そういえば(髙柳氏は寺山句に惹かれて俳句を始めている)。涼しさや穹窿青きフレスコ画 小川軽舟磧にて鮎ふりおとす投網かな 布施伊夜子ヒマラヤの岩塩削る甚平かな 大石香代子蚊柱の優しく人の丈に伸び...
View Article「秋草」2013年9月号
「秋草」(編集発行:山口昭男)2013年9月号から。 鑑賞欄「秋草逍遥」が今回から3回は上田信治さん。 波多野爽波、田中裕明の7句ずつの抄出再掲も続く。しつとりと蚊遣煙のゆきとどき 山口昭男蛇の眼の草の色よりつめたきか夜濯のかたき音して終りけりまるめてはすこしふくらむ紺水着田舎浄瑠璃別れの段や蟇鳴いて 下津由喜恵じやんけんの強き妹夾竹桃 大西美帆蜩や林道暗く人小さき...
View Article「澤」2013年9月号
「澤」(発行:小澤實、編集:望月とし江)2013年9月号から。 特集は「澤」創刊13周年記念吟行大会について。さへずりの砂金降りをり頭も肩も 小澤實わが髪も燃えて匂ひや毛虫焼くセロテープの端をひと折り蝉しぐれ 長谷川照子炎昼やミラーボウルの粗大ごみ 栗生エスカレーター長しほぼ裸なる人連ね 村越敦水中りして板橋の人となる朝市のブリキのバケツ百合溢れ...
View Article「現代詩手帖」2013年9月号 【特集】詩型の越境――新しい時代の詩のために
普段「現代詩手帖」に目を通している俳人というのは、私が直接知っている限りでは数人しかいないのだが、短詩型特集の今月号は、特に俳句時評や俳句界の年間回顧記事を書く立場の人にとっては必須。 俳句作品では安井浩司、竹中宏、高山れおな、御中虫、福田若之の5人が新作30句を発表。そのイントロダクションを私が書いています。...
View Article麻」2013年7月号
「麻」(編集:松浦敬親、発行:嶋田麻紀)2013年7月号から。宿椎(すだじひ)の瘤に溜りし夏落葉 嶋田麻紀死神が来る黒南風の波濤から 松浦敬親*****************************************************ART OF NOISE - Peter Gunn
View Article「里」2013年8月号
「里」(発行:島田牙城、編集:仲寒蝉)2013年8月号から。草を抜くダイヤモンドの指輪して 秋山菜穂ふかふかと重たきバナナサンドかな 上田信治体臭は人を離れて揚花火 佐藤文香炎暑の古道逢ひ得ぬ人とすれ違ふ 谷口智行薬の名恐竜に似て夏の星 月野ぽぽなモーツアルトに卒塔婆書きゐつ僧の汗 土橋とはことごとく墓ぬれてをり山法師 仲 寒蝉...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part3
8月に読んだ本から、俳句関係のとか必要に迫られてのものは除いて、物件として懐かしいとか何かがあるものの書影。ジョイス・キャロル・オーツ『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』河出書房新社・2013年(ブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞)《ミステリー! ホラー!!...
View Article「草樹」47号(2013年9月)
「草樹」(発行:吉田成子)47号(2013年9月)から。潮焼けてアドリア海の塩を噛む 沼尻己津子膕(ひかがみ)や海霧か泪か崖高きうつぶせの好きな一体浮人形 吉田成子夏襟に淡く執ねき染みの色 宇多喜代子*****************************************************Eurythmics - Miracle Of Love
View Article
More Pages to Explore .....