【十五句抄出】中原道夫句集『彷徨』
2019年2月ふらんす堂 『彷徨』は中原道夫(1938 - )の海外詠のみの第13句集(ただし既刊句集からの抄出が主なので、以下に抄出したなかで句集未収録だったのは最後の3句のみ)。 著者は「銀化」主宰。 股引と新嘉坡(シンガポール)で別れけり 二月二十八日 アテネ、朝市(ライキ)探訪蛇穴を出て私淑せしソクラテス擬態盡すことをいつより蛾の眠り...
View Article【十五句抄出】多田薫句集『谺せよ』
2019年2月花乱社 『谺せよ』は多田薫(1951 - 2018)の遺句集。序文:筑紫磐井。 著者は「花鳥」所属、「六分儀」(旧「ばあこうど」)代表。...
View Article【十五句抄出】河辺克美句集『ポケットに凍蝶』
2019年3月角川書店 『ポケットに凍蝶』は河辺克美(1942 - )の第2句集。序に代えて:黒田杏子(句評の抄録)。 著者は「藍生」に創刊より参加。...
View Article【十五句抄出】春日石疼句集『天球儀』
2019年3月朔出版 『天球儀』は春日石疼(1954 - )の第1句集。序文:高野ムツオ。栞文:永瀬十悟、武良竜彦。 著者は「小熊座」同人。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part71
古本市に寄る機会が続けてできたもので、いくら読んでも積読が減らない。 松浦寿輝『黄昏客思』、皆川博子『辺境図書館』の両方に尊敬する先達として川村二郎の名が出てきたので、そちらもまた読みたくなったり。 装幀の懐かしさでジャケ買いしたのは今回は角川文庫の田辺聖子と大藪春彦くらいか。前者はまだ新刊で流通しているかもしれないが、装幀は変えられてしまっているはず。...
View Article【十五句抄出】山本敦子句集『八月四日に生まれて』
2019年4月ふらんす堂 『八月四日に生まれて』は山本敦子(1942 - )の第1句集。帯文:高橋睦郎、序文:高山れおな、跋文:鈴木明、栞:筑紫磐井、関悦史、石田杜人。 著者は「野の会」無鑑査同人。鈴木明夫人。...
View Article【十五句抄出】大森藍句集『象の耳』
2019年3月金雀枝舎 『象の耳』は大森藍(1931 - )の第2句集。帯文:今井聖。 著者は「街」同人。 ビルの上の一片の虹地震走る穴惑その夜バッハのカンタータ漂白剤臭ふ三島由紀夫の忌 次姉二句 よりにこにこと海馬は縮む桃の花 東日本大震災マグニチュード9その夜の美しき星の数訃の電話置きたるあとの蜆汁 大川小学校二句...
View Article【十五句抄出】中嶋鬼谷句集『茫々』
2019年4月深夜叢書社 『茫々』は中嶋鬼谷(1939 - )の第3句集。帯文:恩田侑布子、栞:齋藤愼爾。 菜の花や傷に安らぐ飛鳥仏リスト弾く小指するどき若葉風氷柱しづく人差指に流しけり朧夜のねぢり捨てたる稿軋る陶窯(すゑがま)の罅よりけむり山つつじ箱眼鏡鮎の真顔の過りけり遠い木に風吹いてゐる雛祭 二〇一一年六月十日午後一時三十分、「原発さえなければ」...
View Article【告知】『柿本多映俳句集成』刊行
4年前から進行していた『柿本多映俳句集成』がようやく刊行されました。 深夜叢書社から、本体定価5,000円。 この本、私は佐藤文香さんともども編集に協力しています(年譜、解題、栞座談会など)。 目玉となるのは、既刊句集から落ちている句をまとめた「拾遺」の部分。...
View Article【雑録】このひと月くらいに読んだ本の書影 Part72
頸椎の不調がひどくてとにかくしんどい。 石原藤夫『生きている海』ハヤカワ文庫・1977年《無線電波で作動するスクリーンが急に暗くなると、パイロットのカミはごくりとなまつばをのみこんだ。そして、隣に気むずかしい顔で坐りこんでいるカプタイン教授をぬすみ見るようにしていった。「予定どおり、一定スピードで下降つづけることにします」...
View Article【告知】「翻車魚ウェブ」始動
告知するのを忘れていましたが、佐藤文香さんとの同人誌「翻車魚」のweb版が今月からスタートしました。 半月に1回のペースで更新、毎月1日に句、15日にエッセイが出る予定です。 おまけ。紙の方の第1号でボツになったマウス絵マンボウ。
View Article
More Pages to Explore .....